JR東日本トレインシミュレータ

JR東日本トレインシミュレータ

JR EAST Train Simulator

開発: ONGAKUKAN Co.,Ltd.発売: East Japan Railway Company¥2,980

PlayNext レビュー

電車を「動かす」のではなく、「操る」という感覚——それがこのシミュレータをプレイして最初に抱いた印象だ。JR東日本が正式に監修・協力した本作は、山手線や中央線といった実在の路線を、実写映像と実録走行音で再現する。ゲームとしての派手さはいっさいない。ただ、運転士の視点から見た線路が画面に広がり、駅のアナウンスが流れ、制限速度を守りながらブレーキを調整するとき、奇妙なほどの集中感が生まれる。「鉄道好き」でなくとも、この種の没入感を一度体験すると、なぜこのジャンルに熱心なファンが存在するのかが腑に落ちる。 ## ホンモノの重みを伝える、細部のこだわり このゲームの核心は「公式」という一語に凝縮されている。映像は実際の路線を運転士目線で撮影した実写素材であり、駅名・信号・標識はすべて現実のものと一致する。走行音も収録音源を使用しており、加速時のモーター音やブレーキ解放の空気音が場面ごとに正確に変化する。 類似ジャンルの『Train Simulator Classic(Dovetail Games)』と比べると、本作は路線数こそ限られるが、各路線の「密度」が際立つ。Train Simulator では膨大な追加DLCで路線を広げる形だが、そのベース体験はやや模式的な印象を受ける。対して本作は、山手線のカーブの連続、中央線の直線区間での速度管理など、特定路線の運転体験そのものを丁寧に作り込んでいる。路線を「コレクション」するより、一本の路線を繰り返し走り込んで習熟していく楽しみ方に向いたつくりだ。 ## 初心者に優しい、段階的な導入設計 鉄道シミュレータというジャンルは、操作が難しそうという先入観を持たれやすい。しかし本作のチュートリアルは、マスコン(力行ノッチ)とブレーキの基本的な関係から丁寧に説明し、最初は速度制限も緩めに設定されているため、操作になれるまでの猶予がある。 「ここで何キロ以下に落とせ」「次の駅で定位置停車せよ」という課題は段階的に難しくなっていき、プレイヤーは自然と実際の運転士が意識するポイントを学んでいく。ただし、ゲームパッドでのプレイ感は快適だが、マスコンとブレーキが同一スティックの軸で操作される点は最初やや混乱しやすい。本物の運転士が使うワンハンドルマスコンの構造を知っておくと操作感覚を掴みやすい。フルコントローラ対応をうたっているだけあって、長時間のプレイでも手が疲れにくい設計になっている点は好印象だ。 ## 合わない人には合わない——正直に言う シミュレータとしての完成度は高い一方、「ゲームとしての刺激」を求める人には明確に向かない。失敗してもゲームオーバーはなく、得点は「定時運行精度」と「定位置停車精度」で評価されるシステムだ。爽快感より精密さを求める体験設計なので、アクション性やストーリー性を期待するとがっかりする。 また、収録路線が現時点では限られており、「山手線を走れればもう満足」とはならない人には物足りさが残る。DLCによる路線追加が見込まれるものの、ベースゲームのコスパを気にするなら、まず収録路線を確認してから購入するのが賢明だ。同じSteamで展開する『Mashinky』や『Mini Metro』のようなパズル的な鉄道ゲームとはまったく異なる方向性なので、事前に自分がどちらの体験を求めているかを整理しておきたい。 ## ルールの中にある、静かな自由 定時運行・定位置停車・速度制限遵守——制約は多い。しかしそれらの制約こそが、このゲームの「面白さの枠組み」を作っている。制限速度の上限ギリギリで走りながら、次の停車駅のホーム手前でぴたりとブレーキをかけて規定範囲内に止める。その一連の操作がうまく決まったときの達成感は、格闘ゲームのコンボを決めたときや、FPSで遠距離ショットを命中させたときとは質が異なるが、確かな「手応え」がある。 ゲーム内での自由度は低い。ルートを変えることも、ダイヤを無視することもできない。しかしその制約の内側で、いかに滑らかに、いかに正確に運転できるかを突き詰める余地は深い。「攻略する」のではなく「習熟する」タイプのゲームであり、同じ路線を何周も走るうちに、気づけば運転の所作が洗練されていく。鉄道への愛着があるなら、この設計思想は非常に誠実なものとして映るはずだ。¥2,980という価格設定も、この種のジャンルとしては入門しやすい水準といえる。

プレイヤーの声

👍プレイ時間: 9時間

とてもリアルで面白いです。実写映像を使っている点や、走行音がリアルなので没入感がすごいです。 特にいいと思った点は、モーター音を再生するかどうかの設定ができること。モーター・エンジン音の設定を「リアル」にすれば、運転台がある車両にモーターがない車種ではモーター音が再生されず、レールと車輪の音だけになり、より実車に近い感覚で遊べます。 あとは、京浜東北線などの初期の頃に実装された路線にも自動放送が再生されるようになればいいと思います。

👍プレイ時間: 16時間

値段以外は「シミュレーターとして」いい感じだとおもいます これはゲームではありません。 あとは口やかましく指摘してくれる鉄オt……鉄道マニアや 指導員の方がいれば完璧じゃないでしょうか

👍プレイ時間: 11時間

最初は、「ちょっと高いかなー」と思ったけど、いざ買ってみると、ものすごく本格的で何度もやりたくなるゲームで、「おすすめ」を押しました。

出典: Steam ユーザーレビュー

スクリーンショット

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