Scritchy Scratchy

Scritchy Scratchy

開発: Lunch Money Games発売: Funday Games¥563

PlayNext レビュー

スクラッチカードを一枚削る。その瞬間の、あの微妙な緊張感と期待感。「当たるかもしれない」という甘い幻想が、削り終わるまでの数秒間だけ存在する。『Scritchy Scratchy』はその感覚を、インクリメンタルゲームの構造に巧みに組み込んだ作品だ。563円という価格帯で提供されるこのゲームは、「スクラッチカードを削る」というシンプルな行為を出発点に、気がつけば数時間が溶けているタイプの中毒性を持っている。 ゲームの基本はシンプルだ。手持ちの資金でスクラッチカードを購入し、マウスでカードを削り、当選額を受け取る。最初は一枚一枚手動で削っていく作業が中心だが、徐々にアップグレードを購入できるようになり、自動スクラッチ機能が解放されていく。ここからが本番だ。自動化が進むにつれてカードの消費速度が加速し、画面上では次々とスクラッチカードが処理されていく。インクリメンタルジャンル特有の「数字が膨らんでいく快感」が、スクラッチカードという親しみやすいフォーマットと結びついた瞬間、このゲームの本質が見えてくる。 操作感は非常に軽快で、マウスのみで完結する設計が徹底されている。カードを削る際の動作は適度な抵抗感があり、単なるクリックではなくドラッグで削る仕様になっているため、本物のスクラッチカードを削るような手触りが再現されている。この細部へのこだわりが、ゲームへの没入感を高めている。タッチ操作にも対応しているため、タブレットでプレイすれば指でスクラッチする体験に近くなる。テンポについては、序盤は自分でカードを削る時間が長いためゆったりとしたペースだが、自動化が進むにつれて画面の動きが賑やかになり、後半はほぼ放置ゲームに近い感覚になっていく。 やり込み要素として注目したいのが、リスク管理の要素だ。公式説明にある「安全にプレイするか、すべてを賭けるか?」というフレーズはダテではなく、高配当を狙うためにより高額なカードに挑戦するか、堅実に低価格帯のカードを回し続けるかという選択が常につきまとう。所持金がゼロになるとゲームオーバーに近い状況になりかねないため、資金管理という地味だが重要な判断が随所で求められる。これがただの放置ゲームとは一線を画す部分で、プレイヤーに「主体的に考えさせる」仕掛けになっている。 ビジュアル面は、スクラッチカードという題材に合わせたシンプルで明快なデザインだ。過度に派手なエフェクトは避けられており、当選時の演出も現実のスクラッチカードをイメージさせる控えめなものだが、ジャックポット獲得時はそれなりの達成感を演出してくれる。Lunch Money Gamesというスタジオ名が示すように、小規模開発らしい素朴さがあるものの、ゲームプレイを邪魔するような粗さはない。サウンド面はカスタム音量調整に対応しており、削る音や当選音が気持ちよく設計されている。長時間プレイを前提にした作りで、BGMは耳障りにならない程度の音量感でまとまっている。 このゲームと比較しやすいタイトルとしては、まず『Cookie Clicker』や『Idle Clicker』系のゲームが挙げられる。ただし、あれらが純粋な数字の増殖を楽しむタイプであるのに対し、『Scritchy Scratchy』はスクラッチカードという「当たりか外れか」という運要素を軸に据えている点が異なる。また、カジノ系の放置ゲームとも異なり、直接的なギャンブル演出ではなくスクラッチカードというギリギリの立ち位置を保っているため、罪悪感なく楽しめるバランスになっている。同ジャンルでは『Luck be a Landlord』が比較対象として挙がることもあるが、あちらがデッキ構築の戦略性を持つのに対し、こちらはよりカジュアルで思考の負荷が低い。 プレイ時間の目安としては、メインコンテンツを一通り体験するだけなら3〜5時間程度で到達できるだろう。しかし実績コンプリートや特定の大当たりを狙う場合はそれ以上かかる。Steam実績が用意されており、コンプリートを目標にするプレイヤーにとっては長く遊べるコンテンツになっている。また「いつでもセーブ可能」かつSteamクラウド対応のため、気軽に中断・再開できる設計は日常のすき間時間に向いている。 注意点として、このゲームは根本的に「運ゲー」の要素を含んでいる。自動化が進んでも「当たるかどうか」の確率は変わらないため、不運が続くと精神的なストレスを感じる場面がある。また、後半の自動化フェーズに入ると自分でできることが少なくなり、画面を眺めているだけの時間が増える。インクリメンタルゲームに慣れているプレイヤーにとっては自然な流れだが、アクション性や明確な目標を求めるプレイヤーには物足りなさを感じるかもしれない。ストーリーや世界観もほぼ存在しないため、ゲームプレイそのものに面白さを見出せるかどうかがすべてだ。 こういう人に強くおすすめしたい。インクリメンタルゲームが好きで新鮮な題材を探している人、スクラッチカードに現実的な金銭リスクなく触れてみたい人、短いセッションで少しずつ進められるゲームを探している人。反対に、明確なストーリーや戦略性の高いゲームプレイを求める人、「運任せ」の要素にフラストレーションを感じやすい人には合わないかもしれない。500円台という価格設定は、軽い気持ちで試せるちょうどいい価格帯であり、インクリメンタルゲーム入門としても悪くない一本だ。

プレイヤーの声

👍プレイ時間: 10時間

スクラッチを無限にやるのってちょっと夢だよね 途中から飽きても自動スクラッチ装置があるからエンディングまでは遠くない エンディングの演出が個人的にとてもよかった

👍プレイ時間: 32時間

残す実績はあと4つまでプレイしました。 面白かったのでサポートパックも買いました。 ただし、完全に自動化は今のところ無理なのでメインゲームの裏で完全に放置は出来ません。 皆さんが言っている通り扇風機で飛ばさないクジが選択出来たら嬉しいです。 少し時間が経ったらまた戻ってこようと思います。ありがとうございました。

👍プレイ時間: 25時間

エンディング到達までであれば、作業だなぁとだれることもなく突っ走れて非常に面白かった。 実績全解除となると、完全な運要素と、そこそこの作業が必要となっているけどまあそれはやりこみ要素だしそこまで苦行って調整でもないからヨシ 他のレビューでもあったけど、くじの受け取るボタンの位置揃えてほしい,操作不能バグがたまにある、とか改善してほしいところはある。けどアプデで改善されるだろうし、まだチャレンジ要素とか追加もされるっぽいから断然おすすめです。

出典: Steam ユーザーレビュー

スクリーンショット

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