
DrainSim
開発: CodePeas発売: CodePeas¥2,000
PlayNext レビュー
水が溜まった道路を前に、どこから手をつければいいか一瞬迷う。排水口は詰まり、側道には水が膝まで迫っている。パイプを繋ぎ直し、ポンプを配置し、水の流れを読んで手を動かす——それがDrainSimの核心体験だ。「排水」という地味なテーマに聞こえるかもしれないが、実際に触れてみると、水の動きをコントロールする快感が思いのほか中毒性を持っている。
ゲームプレイは、浸水した市街のマップを前に、複数のツールを組み合わせて排水経路を確保するというものだ。単純に排水口を繋ぐだけでなく、水圧の強さや流量を考慮しながらポンプの出力を調整したり、詰まりの原因となっているブロックを取り除いたりする必要がある。操作そのものは直感的で、フルコントローラーに対応しているためコンソールライクなリラックスしたプレイも可能だ。テンポはゆったりとしており、急かされる感覚がない。「時間制限付き入力なしでプレイ可能」とカテゴリに記載されているとおり、じっくり考えながら自分のペースで問題を解いていける。
各ステージには複数の詰まり箇所があり、順序や優先度を考えながら解決していくことになる。水は低い方へ流れるという物理法則を意識しつつ、パイプのルーティングを組み替えていく感覚は、配管パズルゲームの定番的な楽しさに近い。ただし、静的なパズルではなくリアルタイムで水が流れ続ける動的な状況への対応が求められるため、場当たり的な操作では追いつかない場面も出てくる。自分の判断が水の流れを変え、徐々に道路が復旧していく様子を眺めるときの達成感は、地味ながら確かなものだ。
ビジュアルは俯瞰視点のアイソメトリックスタイルで、街のブロックと水の表現がシンプルながら見やすくまとまっている。水の流れや水位の変化がリアルタイムで視覚的にフィードバックされるため、自分の操作の効果を直感的に確認できる。派手なエフェクトよりも機能美を重視したデザインで、長時間プレイしても目が疲れにくい。サウンド面では、水が流れる音や排水の効果音がプレイの没入感を支えており、ステレオ・サラウンド両対応で環境音としての心地よさがある。BGMはストレスを感じさせない落ち着いたトーンで、作業ゲームとして手を動かし続けるのに適した雰囲気を作り出している。
世界観としては「街のヒーロー」という切り口が用意されており、プレイヤーは市街の排水インフラを復旧させる専門家として各エリアに派遣されるという設定だ。大掛かりなドラマや複雑なストーリーはなく、シナリオよりもゲームプレイそのものに焦点を当てた作りになっている。どのステージも「浸水した街を救う」という明確な目標があり、クリア後の達成感とともに「次のエリアへ」という自然な流れができている。
似たゲームを挙げるとすれば、PowerWash Simulatorが最も近い感触を持つ。あちらが汚れを落とす爽快感を軸にしているのに対し、DrainSimは水の流れをコントロールするパズル的側面が強く、より「考えながら手を動かす」バランスになっている。また、Mini Motorwaysのような交通フロー管理ゲームとも類似した「経路設計の快感」があるが、リアルタイムの物理シミュレーションという点でよりアナログな手触りだ。Pure Farming系の作業シミュレーターが好きな層にも刺さる要素を持っている。
早期アクセス作品であるため、現時点でのコンテンツ量は今後の開発によって変わる見込みだ。現状のプレイ時間の目安は、メインコンテンツを一通りこなすのに5〜10時間程度と見ておくといいだろう。Steam実績が実装されているため、特定条件でのクリアや効率的な排水達成を狙うやり込み要素も存在する。ステージのリプレイや評価ランクの改善を目指す周回要素もあり、完璧主義者には繰り返し遊べる要素が用意されている。
注意点として、早期アクセス特有の未完成感は覚悟しておく必要がある。ステージ数やツールの種類がフルリリース版より少ない可能性があり、バランス調整もまだ続いている段階だ。また、ゲームプレイの方向性が「排水パズルをひたすら解く」という一点に絞られているため、多様なゲームモードやストーリー性を期待すると物足りなく感じるかもしれない。アクション性もなく、刺激を求めるプレイヤーよりも、落ち着いて問題を解決する作業感を楽しめる人向けの作品だ。
こういう人には強くおすすめできる——PowerWash Simulatorで「汚れがきれいになる」快感にハマった人、パズルゲームは好きだが時間制限や失敗ペナルティによるストレスを避けたい人、ながらプレイや作業BGM代わりになるリラックス系ゲームを探している人。反対に、テンポの速いアクションや複雑な経営シミュレーションを求めている人、早期アクセスの粗削り感に敏感な人、プレイ時間あたりのコスパを重視する人には合わないかもしれない。¥2,000という価格設定は早期アクセスとしては標準的だが、コンテンツ量が今後どう拡充されるかを見極めてから購入を判断するのも悪くない選択だ。
プレイヤーの声
👍プレイ時間: 6時間
排水口を掃除しポンプで水を汲みだして、時間とともに下がっていく水位を眺めるチルゲーです。高圧洗浄機のゲームとか好きな人は好きそう。 アップデートで改善されたのかレビューで散見される操作性の悪さは感じませんでした。熊手アクション中のカメラの動きは変ですが慣れれば気にならないと思います。 全てのステージを1~2回クリアしただけですがかなり楽しくプレイできました。クリアするだけなら排水口掃除して排水機構のないところにポンプ突っ込んであとは待つだけでいいですがタイムアタックを狙うと考えることが多くて面白そうだと思います。 今後のステージ追加とツール追加に期待しています。
👍プレイ時間: 69時間
非常に面白かった アップデートでステージが追加されるのを楽しみにしてます 追記:TAもやりがいがある良ゲーです!
👍プレイ時間: 12時間
面白かったです。 バクで水源が無限になった際は投げましたがアップデートで改善されて、判定がかなりちょうどよくなった。 ステージ数はもうちょっとあってもよかったかな。でも最初から最後まで飽きずにできました。
出典: Steam ユーザーレビュー
スクリーンショット











