Hearts of Iron IV

Hearts of Iron IV

開発: Paradox Development Studio発売: Paradox Interactive¥2,097

Steam レビュー

非常に好評

PlayNext レビュー

第二次世界大戦という人類史上最大規模の総力戦を、国家指導者の視座から体験できるゲームがある。Hearts of Iron IVはただの「戦争シミュレーション」ではない。工場の生産ラインを整え、師団の編成を練り、外交で同盟国を引き込みながら、何百万という兵士の命運を左右する決断を下す——その複雑な連鎖が一体となって、プレイヤーを1936年から1945年の世界に引き込む。Paradox Development Studioが長年磨いてきた「グランドストラテジー」の哲学が、最も劇的な歴史舞台で花開いた一作だ。 ## 再現される世界のリアリティ マップを開いた瞬間から、その密度に圧倒される。ヨーロッパ、アジア、アフリカ、太平洋——世界全体が1枚のマップに展開され、それぞれの地域に固有の地形、インフラ、資源、政治状況が設定されている。日本でプレイすれば、慢性的な石油不足と「南進か北進か」という戦略的ジレンマが常につきまとう。ソ連を率いれば、膨大な人的資源と引き換えに粛清後の将校団の再建という課題を抱える。ドイツを選べば、序盤の電撃戦の興奮の後に、二正面作戦という歴史的悪夢が現実のものになる。 単なる「史実の再現」に留まらないのがこのゲームの真骨頂だ。ドイツがイギリスを制圧する歴史改変も、日本が史実とは逆にソ連に全力侵攻する展開も、完全に自分の意志でコントロールできる。史実ルートをなぞることも、歴史を塗り替えることも、同じ土台の上に成立している。 ## サンドボックスの可能性 「どの国でも動かせる」という言葉は、想像以上の自由度を意味している。大国を動かすのとは全く異なる体験が、小国のプレイには詰まっている。 たとえばスウェーデンでプレイするとする。史実では中立を保った国だが、どちらの陣営にも加わることができる。ドイツに従属しつつ鉄鉱石を売り続けるのか、連合国に加わって北欧の盟主を目指すのか、あるいは独自の北欧連合を打ち立てるのか。大国ほどの資源や兵力がない分、外交の機微と生産効率の最適化が鋭く問われる。 Civilization VIのような4Xゲームと決定的に異なるのは、「成長して勝つ」ゲームではなく「与えられた条件の中でいかに戦い抜くかを問われる」ゲームだという点だ。初期条件の非対称性そのものが、プレイするたびに異なる体験を生み出す。日本がインドに進出した世界でイギリスがどう動くか、歴史の「if」を自分の手で検証する快感は唯一無二だ。 ## 学習曲線の険しさ 正直に言おう——このゲームは初見殺しに近い。起動してすぐプレイを始めると、師団デザイナー、生産キュー、国家方針ツリー、外交メニュー、空軍の任務設定、海軍の配置……UIのあちこちに情報が溢れ、何から手を付けるべきか途方に暮れる。同ジャンルのEuropa Universalis IVやCrusader Kings IIIと並んで、Paradoxゲームの中でも取っつきにくさで定評がある。 しかし乗り越えた先を知っているプレイヤーは誰も「やめておけ」とは言わない。最初は「師団に歩兵10個大隊を入れてとりあえず押す」だけで十分だ。砲兵支援中隊がなぜ重要なのか、師団幅と突破力の関係がどう機能するのかは、何度か戦線を崩壊させた後に自然と理解できる。「なぜ負けたのかを調べる」行為そのものが、このゲームの学習体験を構成している。 ## チュートリアルの親切さ 初心者向けのチュートリアルは一応存在する。ポーランドを題材にした基礎チュートリアルで、生産・政治・外交・軍事の基本操作を一通り体験できる構成だ。ただし「一通り」であって「十分」ではない——チュートリアルを終えても、実際のプレイで迷う場面は多い。 そこで頼りになるのがコミュニティリソースだ。Steamワークショップには日本語対応の解説Modや難易度調整Mod、史実をさらに詳細に再現したModが無数に存在する。YouTubeの解説動画も充実しており、「ドイツ初心者向け攻略」「師団デザイン完全解説」といったコンテンツが日本語でも豊富に見つかる。ゲーム内チュートリアルより、こうした外部コンテンツを並走させながら遊ぶのが現実的な入り方だ。腰を据えて攻略情報を読み込む習慣がある人には特に向いている。 ## マルチプレイの駆け引き マルチプレイは、シングルとは全く別のゲームといっていい。AIは搦め手に鈍感だが、人間の対戦相手は外交の嘘を見抜き、裏切りを先読みし、軍事的な隙を的確に突いてくる。 ドイツとソ連を人間プレイヤーが担当するゲームでは、独ソ不可侵条約の期限が近づくにつれて双方に緊張が走り、ゲーム内の時計が1941年の夏に向かうにつれて参加者全員が前のめりになる。日本担当のプレイヤーとアメリカ担当プレイヤーとの外交交渉が決裂した瞬間、太平洋の均衡が崩れ連鎖反応のように世界が動き出す——その体験はシングルプレイでは再現できない。 ただし参加者全員がある程度の習熟を持っていることが前提になるため、完全な初心者がいきなりマルチに挑むのは難しい。まずシングルで一国を通しでプレイしきる経験を積んでから挑むのが現実的だ。逆にいえば、一定の習熟を積んだ後のマルチプレイは、このゲームの最大の魅力の一つになる。

プレイヤーの声

👍プレイ時間: 1,622時間

大国で轢き殺すもヨシ 中小国でコバンザメもヨシ 難点はWW2好きなら非常に楽しめますが、時間が溶けます 自分はあと3000時間は遊べそうです

👍プレイ時間: 13,622時間

軽い気持ちで実績解除を狙った結果 得たもの:DLC「Peace For Our Time」までの273個の全実績 失ったもの:3,781時間と正気。あと友達

👍プレイ時間: 122時間

最初は難しいですが慣れてくると分かりやすく、かなり忠実に作られた世界で歴史のIf世界戦などを体験できます。内政外政共にプレイできるため、自由にプレイ可能です!

出典: Steam ユーザーレビュー

スクリーンショット

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