
ICARUS サバイブイカルス
ICARUS
開発: RocketWerkz発売: RocketWerkz¥3,900
PlayNext レビュー
サバイバルゲームというジャンルには「いかに長く生き延びるか」という命題を中心に設計されたものが多いが、ICARUSはそこに「セッション制」という独特のルールを持ち込むことで、まったく異なる緊張感を生み出している。惑星に降り立ち、ミッションをこなし、離脱するまでの制限時間——その構造が、このゲームをただのサバイバルではなく「段取りと判断力を試す戦略体験」に変えている。
舞台は人類がテラフォーミングに失敗した惑星イカルス。かつて地球に似た環境を目指していたはずの星は、毒性の大気と獰猛な生態系を抱えた荒地となっている。プレイヤーは「プロスペクター」と呼ばれる採掘・探索要員として、軌道上の宇宙ステーションから惑星に降下し、依頼されたミッションをこなして帰還するサイクルを繰り返す。ここで重要なのが「時間制限」だ。多くのミッションには数十時間というリアルタイム制限があり、時間内に離脱船のポイントに戻らなければ、キャラクターのプログレスがすべて失われる。建築した拠点も持ち帰れる素材も、惑星に置いてきた装備も、すべて消える。
この「失うかもしれない」というプレッシャーが、プレイ中の意思決定にじわじわと重みをもたらす。もう少し先を探索したい、でも嵐が来る前に戻らなければいけない——そういった局面が頻繁に訪れ、緊迫感が途切れない。ARKやValheimのような「何日でもゆったりと基地を育てる」タイプのサバイバルとは対照的に、ICARUSはつねに「今どこにいて、何を優先すべきか」を問いかけてくる。
操作感はしっかりとした重みがあり、採掘・伐採・クラフトのループは非常に丁寧に設計されている。石と木から始まり、鉄、合金、カーボン素材へと技術ツリーを上っていく過程は、Minecraftを思わせる達成感があるが、素材の種類や製造工程はよりリアリズムに寄っており、作業台や製錬炉などの設備をどの順番で揃えるかというプランニングが重要になってくる。特に「前哨基地」の建設は、単なる壁と屋根の組み合わせではなく、アップグレードパスを考えながら整備していく必要があり、建築好きのプレイヤーには深い満足感をもたらす。
ビジュアルは一級品だ。Unreal Engine 5を採用しており、広大なバイオームを彩る植生、リアルタイムで変化する天候、そして夜が来たときの闇の深さは、多くのサバイバルゲームの中でも群を抜いている。森の中を歩くとき、木漏れ日の差し込み方や風に揺れる草の挙動に思わず立ち止まりたくなるほどだ。一方でサウンドデザインも優れており、嵐が来る前の静寂、雨音が徐々に強くなる過程、野生動物の気配——これらが組み合わさって、惑星の生きた環境を体感させる。夜の密林で熊に追われながら雷雨の中をひた走る体験は、映画的ですらある。
世界観はSFサバイバルとして良質な設定を持つが、ナラティブはあくまで背景として機能している。どんな経緯で惑星がこうなったか、プロスペクターたちはどういう存在なのか——それらは断片的に語られ、プレイヤーは自分でパズルを組み立てる楽しみがある。ストーリー重視のゲームというよりは、世界観の手触りを楽しむタイプだ。
ARKと比べると、恐竜テイムという要素はなく、代わりに「時間制限」「ミッションベース」の構造が主軸となる。Valheimが「ボスを倒しながらバイオームを解放する」開放感を持つのに対し、ICARUSは「一回のセッションでどこまでやり遂げるか」という集中力を求める。The Forestや7 Days to Dieほどのホラー色はなく、探索と建築を楽しみながら段階的に難易度を上げていける設計になっている。
プレイ時間については、最初のミッションをクリアするだけなら10〜20時間程度だが、装備を充実させ、上位バイオームへ踏み込み、エキゾチックと呼ばれる希少素材を集めるエンドコンテンツまで視野に入れると100時間は超えやすい。最大8人での協力プレイも可能で、役割分担しながら効率よく惑星を開拓する体験は、ソロとはまったく異なる盛り上がりを見せる。フレンドと役割分担して大型ミッションに挑む時の達成感は格別だ。
ただし正直に言えば、このゲームは人を選ぶ。まず時間制限の概念が合わない人は苦痛に感じる可能性がある。「ゆっくり自分のペースでやりたい」というプレイスタイルとは根本的にかみ合わない設計だ。また序盤の学習コストはやや高く、技術ツリーの把握や素材の加工フロー理解に時間がかかる。チュートリアルは存在するが、完全な初心者にとっては情報量が多く感じられるかもしれない。さらにソロプレイ時の難易度は協力プレイよりも顕著に厳しく、単独で高難度ミッションに挑むのはかなりのやり込みが求められる。
こういった人には強くおすすめしたい——制限時間付きのサバイバルで緊張感を楽しみたい人、美麗グラフィックのサバイバル環境を体験したい人、フレンドと協力して大規模ミッションに挑みたい人、採掘・クラフト・建築の深いループにはまれる人。逆に、ストーリー重視のゲームが好きな人、ペースを自分で完全にコントロールしたい人、ソロでのんびり遊びたい人には合わない可能性が高い。
¥3,900という価格は、コンテンツ量と完成度を考えれば十分な価値がある。セッションのたびに新しい判断を迫られ、惑星に何度でも降り立ちたくなる——ICARUSはそういう種類の依存性を持ったゲームだ。
プレイヤーの声
👍プレイ時間: 75時間
自分はオープンサバイバルのゲームが好きでこのゲームはセールの時に1000円台のときもあれば 399円の時も! ほぼ毎週のように大型アプデ!グラフィックのよさ。 のんびりとウマや鳥を飼って山中の放牧生活もいいし ボスと戦ったりも!
👍プレイ時間: 181時間
アーリーアクセスの時にプレイしてこれミッションじゃなくてオープンワールドで住めればいいなっておもってたらオープンワールドがプレイできるようになってたのしいです。 制限時間にせかられるのもないしまったりプレイできて リアルなオープンワールドの世界でまったりしたい方ならおすすめです。
出典: Steam ユーザーレビュー
スクリーンショット











