MENACE

MENACE メナス

MENACE メナス
key visual / steam

批評

『Battle Brothers』を手掛けたOverhype Studiosが新たに送り出す『MENACE』は、宇宙を舞台にしたターン制タクティカルRPGだ。エイリアンの脅威に晒された惑星から届く救助要請に応え、歩兵・戦車・メカから成る攻撃部隊を率いて戦場を切り開いていく。前作『Battle Brothers』が中世傭兵団の生き死にを描いたように、本作もまた「部隊の命運は司令官の判断次第」という一点に全体験を集約させている。大作SFストラテジーのような派手さはないが、一手ごとに積み上がっていく緊張感と、生き残った兵士への愛着は、プレイヤーを長時間引き留めるだけの引力を持っている。

一手の重み——タクティカル戦闘の核心

ターン制戦闘の設計は、『Battle Brothers』の流儀を宇宙スケールへと昇華させたものだ。マス目上に展開された歩兵を動かし、カバーを取らせ、フランクを狙い、あるいは戦車の砲撃で敵の密集地点を崩す。アクションポイント制のため「もう一歩踏み込むか、安全地帯に留まるか」という瞬間瞬間の判断が積み重なり、ミッション終盤では序盤の小さな選択ミスがじわじわと利いてくる。

XCOM 2と比べると、ランダム命中率への依存が抑えめで、プレイヤーの読みと配置がより直接的に結果へ反映される印象がある。「外れる確率45%の一撃に賭けるか」ではなく「どの角度から撃てばカバーを無効化できるか」を考える戦闘だ。その分、上手く噛み合ったターンの達成感は格別で、戦車で敵陣を突破しつつ歩兵がフォローアップする連携が決まったときの爽快感はひとしおだ。

キャラクターの存在感——兵士たちのナラティブ

本作最大の特徴のひとつが、個別の兵士にパーマデスが適用されるRPG的成長システムだ。生き残った兵士は経験を積み、スキルを習得し、固有の背景や特性を持ったキャラクターとして育っていく。序盤に拾った名もない歩兵が、十数回の作戦を経て「俺の部隊で一番頼れる前線兵」になっていく過程は、数値的な成長以上の感情的重みを生む。

そして死は常に隣にある。過信した配置ひとつで育てたベテランを失い、次のミッションは補充したばかりの新兵で乗り越えなければならない——この繰り返しが部隊への愛着をより深くする。Jagged Alliance 3の傭兵管理に近い感覚だが、MEJANACEの兵士たちはもう少し「道具」寄りで、感情移入の仕方はプレイヤーの裁量に委ねられている。

世界の広さと密度——複数惑星への救援任務

ミッションは単一の戦場に留まらず、宇宙各地の惑星から届く救助要請に応える形で展開する。都市廃墟、有毒な荒野、閉鎖的な地下施設と、惑星ごとに戦場の様相が異なり、マップ環境への適応を強いられる。この「要請→出撃→帰還→次の要請」というサイクルが、キャンペーンに緩やかなサンドボックス感をもたらしている。

ただし早期アクセス段階のため、惑星バリエーションや遭遇イベントの数はまだ発展途上だ。数十時間プレイすると繰り返し感が出てくる可能性があり、この点はアップデートによる拡充に期待するしかない。どこまで作り込まれるかは、開発チームの継続的なサポートにかかっている。

サンドボックスの可能性——部隊編成の自由度

歩兵・戦車・メカという三系統の兵力をどう組み合わせ、どの技術ツリーに投資するかが戦略層の骨格をなす。火力特化で押しつぶすか、機動力を活かして包囲網を崩すか、あるいは防御重視で敵のリソースを削り切るか——同じ救助要請でも編成によってまるで違う戦場になる。

Into the Breachのような完璧なパズル解答を求める設計ではなく、泥臭い即興判断を許容する懐の深さがある。計画が崩れた瞬間にどう立て直すか、その場しのぎの判断こそが本作の醍醐味でもある。

ビジュアルとサウンドの仕上がり

グラフィックは高品質な3Dを志向するのではなく、視認性と情報密度を優先した機能的なスタイルだ。マップ上の地形・カバー・敵の配置がひと目で把握できる設計は、前作の2Dピクセルアート路線とは異なるアプローチだが、同様の「読みやすさ」哲学が貫かれている。

サウンドは戦場の重厚感を演出しており、武器の発砲音や爆発音には十分な迫力がある。BGMはミッション中の緊張感を引き立てつつ、過剰に主張しない落ち着いたトーンで、長時間プレイの疲労感を抑えている。早期アクセスの段階としては整った仕上がりだが、UIの細部にはまだ磨きが入る余地があるという印象も受ける。


『Battle Brothers』を愛したプレイヤーには迷わず薦められる一作だ。あの傭兵団への感情的な関与を、今度は宇宙規模の戦場で体験したいなら、¥2,985という価格は十分に納得できる。一方で、XCOM 2のような洗練されたAAA体験や、豊富なコンテンツ量を求めるなら、早期アクセスの現状は物足りなく映るかもしれない。「完成形ではなく、成長を見届ける覚悟があるか」——それが本作を買うかどうかの分岐点になる。

プレイヤーの声

部隊運用。配置をミスったら簡単に一部隊持ってかれるので、視界制限下の行動は慎重に。 一部隊をあえて囮にした戦いも一興。
▲ recommended·played 12h
臨時ニュースです。 戦犯の声明文公開 みさまる「ターン制なら何でもよかった」 どうやら、片手間にするものだったようです。 動機は不明ですが「うてーうてー」と意味不明な発言を繰り返している模様です
▲ recommended·played 17h
XCOMみたいな傭兵シミュレーター。 虫とか宇宙海賊とか軍隊に困ってる国のお偉いさんたちを助けてご機嫌を取りながら部隊を強くしていく。 歩兵ユニットと車両ユニットがあり、車両ユニットは強力な武装が使えるのだが視界が狭く不意打ちのロケランで大ダメージを受けやすい。 初期メンバーで選べる黒人のおねーさんは視界を増やしたり、敵から見つかりにくくなれたりするので索敵役として頼りになる。
▲ recommended·played 29h

source: steam user reviews

スクリーンショット

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