DEATH STRANDING

DEATH STRANDING

開発: KOJIMA PRODUCTIONS発売: 505 Games

Steam レビュー

非常に好評

PlayNext レビュー

荷物を背負い、険しい山岳地帯を一歩一歩踏みしめながら進む。滑落しそうな斜面でバランスを保い、川を慎重に渡り、やっと目的地に届けると——画面に「LIKED」の文字が流れる。誰かの「いいね」が積み重なる感触。DEATH STRANDINGとは、この静かな達成感を軸に据えた、かつて存在しなかったタイプのゲームだ。銃撃戦でも探索でもなく「繋ぐこと」そのものを中心に設計されたこの作品は、プレイヤーに根本的な問いを投げかける——「ゲームで何を体験したいのか?」と。 ## 世界の孤独と、見えない繋がり 舞台は、死者の霊魂が現世に溢れ出した「デス・ストランディング」後のアメリカ。人々は地下シェルターに引きこもり、都市間のネットワークは断絶している。プレイヤーが操るサム・ポーター・ブリッジズは、その名の通り橋渡し役——孤立した拠点を繋ぎ、社会のインフラを再建する配達人だ。 荒廃した風景は圧倒的に美しく、そして寂しい。雄大な山岳、霧に沈む平野、BT(ビーチ・シングス)が徘徊する死の領域。Norman Reedus演じるサムの孤独な後ろ姿が、その広大な世界にぽつんと立つ。BGMとして流れるLow Roarのアンビエントトラックが、プレイヤーの感情を静かに揺さぶる。 オンライン要素が絶妙に機能している点が特筆すべき点だ。他プレイヤーが設置した橋、ロープ、充電ステーションが自分の世界にも現れる。顔も名前も知らない誰かが作った梯子を使い、その人に「いいね」を送る。直接的な交流はない。それでも確かに「繋がっている」という感覚がある。Dark Soulsのメッセージシステムに似た概念だが、あちらが警告や罠を仕掛け合う緊張感なのに対し、こちらは純粋に助け合うために設計されている。人間の善意を前提にしたシステム設計が、世界観と完全に一致している。 ## 配達という名の手触り ゲームプレイの核はシンプルだ——荷物を届ける。だが実際にやってみると、これが驚くほど奥深い。 地形を読み、ルートを選ぶ。急斜面では重心を取りながらゆっくり下る。川を渡る際は流れの速さと深さを確認し、荷物を濡らさないよう腰の高さを調整する。重い荷物を積みすぎると転倒リスクが跳ね上がり、走れなくなる。バランスを崩しかけたとき、左右のトリガーを握ってサムの腕を伸ばし、体勢を立て直す——この操作の感触が、妙にリアルで満足感がある。 Far Cryや他のオープンワールドゲームでは「移動」はほぼコストゼロだ。ファストトラベルや乗り物がすぐ手に入り、地形は障害でなく背景になる。DEATH STRANDINGは逆張りする。移動そのものを「体験」として設計し、地形を真剣に読ませる。その結果、目的地に着いたときの達成感が他のゲームとは段違いになる。 中盤以降はトラックや浮遊担架が使えるようになる。ここで道路建設が始まると、ゲームの質感がガラリと変わる。資材を集めて道を引き、次のプレイでその道をトラックで颯爽と走り抜ける——文明を積み上げていく実感がある。序盤の徒歩の苦労を経験しているからこそ、道路の偉大さが骨身に染みる。 ## 戦闘と恐怖の非対称性 BTとの接触は、このゲームで最も緊張感の高い体験だ。音を立てず、息を潜め、黒いタール状の地面をゆっくり歩く。ヘッドホンで聴こえる自分の心音。少しでも近づきすぎると巨大な怪物に引きずり込まれる。 戦闘システム自体はシンプルで、特別に洗練されているとは言えない。血液を弾に変えた銃「血液弾」でBTを撃退するが、爽快感よりも消耗感のほうが強い。ここはBayonettaやDMCのような戦闘特化ゲームとは根本的に哲学が異なる。戦うことに価値を置いていないのだ。可能なら避けるべき存在として設計されており、戦闘は「失敗時のオプション」に近い。 人間の敵(MULE)との格闘はもう少し作り込まれており、サムの格闘術で荷物を奪われないよう立ち回る場面には緊張感がある。ただしここも、戦略や戦術を極める楽しさより「やり過ごすか最小限で片付けるか」の選択が求められる。 ## このゲームを選ぶべき人、避けるべき人 正直に言う。人を選ぶゲームだ。序盤の数時間は意図的にゆったりしたペースで進み、アクション的な刺激が少ない。「つまらない」と感じて離脱する人の気持ちは理解できる。エンターテイメントとして起伏の激しい体験を求めているなら、向いていない。 一方で「旅そのもの」に価値を見出せる人、移動の中に思索を楽しめる人、物語と世界観に浸ることが好きな人には、唯一無二の体験を提供する。GotYを争う大作ゲームの多くが「より多く、より速く、より派手に」を目指す中で、DEATH STRANDINGは「ゆっくり、繋いで、届ける」ことの価値を真正面から問う。 小島秀夫というクリエイターの作家性——難解な物語、映画的な演出、哲学的なテーマ——が好みなら、間違いなく深く刺さる。メタルギアシリーズを愛した人にとっては、「戦争ではなく平和を作るゲーム」として、思想的な深化を感じるはずだ。荷物を届け、世界を繋ぐその行為が、プレイ後もじわじわと心に残り続ける——それがこのゲームの正体だ。

プレイヤーの声

👍プレイ時間: 187時間

シングルプレイヤーゲームですが間接的に他プレイヤーと繋がれて、お互いを肯定できるのがいいなっておもいます。 ゲーム中、基本的に環境音だけですが要所要所で使われるミュージシャンの音楽も良いものが多く、 普段聴いたりするようにもなりました。 アクション、クラフト、RPGなどいろいろな要素がうまく組み合わされていて自分は飽きません。 登場人物もそれぞれ個性や背景があっていい。 人や道を繋いだりするのが楽しいし景色も美しい。 武器、装備、ガジェット、乗り物も見た目も機能性にも独創性があって ストーリーの中で登場するたびに眺めてしまいます。 名作。

👍プレイ時間: 64時間

不意にふと、また遊びたくなる。 結局のところ、荷物をただ運ぶだけで、人によっては退屈なものかもしれないが、 北欧を感じさせる自然(舞台はアメリカだけれど)に囲まれて、ただ一人黙々と運搬していると楽しくなってくる。

👍プレイ時間: 10時間

まだまだ途中だが、 非常に良いゲーム。 面倒な作業が楽しく感じる。 ある意味配達員の苦労を感じられるゲームかも? 個人的にはGameBoyAdvanceのソフト、 ボクらの太陽の棺桶運びを少し思い出す。

出典: Steam ユーザーレビュー

スクリーンショット

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