appid 233,860
Kenshi
key visual / steam批評
砂漠の真ん中に放り出され、所持金はゼロ、スキルはゼロ、武器もない。最初の選択肢は「どこへ歩くか」だけだ。Kenshiというゲームは、そういう始まり方をする。目標は存在しない。クエストマーカーもない。世界はあなたが来る前から動いており、あなたが死んでも止まらない。それでも、いや、だからこそ、このゲームは唯一無二の体験を提供する。¥1,400という価格に、途方もない密度の世界が詰まっている。
## 旅立ちの洗礼
Kenshiにはチュートリアルがない。正確には、「走って逃げろ」と告げる短い説明文があるだけで、あとはすべて自分で発見するしかない。街の外に出れば盗賊に袋叩きにされ、奴隷商人に捕まれば鎖につながれて農場送りになる。人食い族の縄張りに迷い込めば、そのまま鍋の中に沈む。
この突き放し方は意図的な設計だ。MountAndBlade シリーズのように「敵を倒しながら覚える」構造とも、RimWorld のように「画面上のアラートが次の行動を示唆する」構造とも異なる。Kenshi の世界は、あなたの無知に対して一切の配慮をしない。それが最初の20時間を苦痛にもし、同時に「次こそは」という執着を生む源泉になっている。
## 一手の重みと取り返しのつかなさ
このゲームで何が怖いかというと、選択の重みが現実に近いことだ。手持ちの銅貨で食料を買うか、もう少し先の街まで粘るか。その判断が文字通り生死を分ける。街の近くで倒れれば誰かが助けてくれるかもしれないが、荒野の真ん中で気を失えば、そのまま腐る。
仲間が奴隷として連れ去られたとき、取り戻す手段は自分で考えるしかない。奴隷商人の拠点に忍び込み、鎖の鍵を盗み、夜陰に紛れて脱出する。それが失敗したら今度は自分も捕まる。こうした緊張感はDark Soulsの死亡ペナルティとは質が違う。スキルや装備ではなく、「判断」の積み重ねがキャラクターの運命を決める。
## 荒野での生存術
Kenshiの核心は「状態管理」にある。腹が減れば動けなくなる。傷を放置すれば感染で死ぬ。武器は錆びて性能が落ち、防具は損傷して防御力が低下する。この煩雑さを苦痛と感じるか、リアリティと感じるかで、このゲームとの相性がほぼ決まる。
序盤の定番の立ち回りは、街の外れで農業をしながら資金を貯め、用心棒を雇い、少しずつ拠点を整えていくことだ。あるいは流れの傭兵として各都市を渡り歩き、喧嘩を売っては逃げ、負傷しながらスキルを上げていく手もある。どちらのプレイスタイルも同じゲームエンジンの上で成立する。
## パーティ編成の自由度
ソロ一人で始めることも、最初から複数人でスタートすることもできる。仲間は街で雇うか、奴隷を解放するか、あるいは倒れている敵を拾って連れ帰るかで増やす。最終的には数十人規模の集落を運営することも可能で、農民・戦士・技術者・医師と役割分担が生まれる。
ここがRimWorldと似ているようで根本的に違う点だ。RimWorldはコロニーの生存が主軸だが、Kenshiはキャラクター個人の成長と物語が主軸にある。パーティの一員が長年の戦いで腕を失い、義手に換えて復帰する——そういう「個人の歴史」が自然に積み重なる。コマを動かす感覚ではなく、人物を育てる感覚に近い。
## 剣戟の傷跡
戦闘はリアルタイムで進行し、一時停止して指示を出すことができる。手足それぞれに耐久値があり、足を切られれば動けなくなり、腕をやられれば武器が持てなくなる。ダウンしても即死ではなく、意識を失ったまま放置されることもある。そこに仲間が駆けつけて回収するか、敵が略奪して去るかは状況次第だ。
初期キャラクターの戦闘スキルはゼロに近いため、まともに戦えるようになるまで時間がかかる。だが、何度も殴られながら上がった防御スキルも、ボロボロになりながら稼いだ所持金も、確かに「生き残った証拠」として刻まれる。このゲームの傷は記録であり、物語だ。
---
Kenshiは、「自由にしていいよ」という言葉の重さを正直に突きつけるゲームだ。目標を自分で設定できない人には苦痛になる。逆に、何も言われなくても「ここで生きていく方法」を探すのが好きな人には、他のどんなゲームでも味わえない没入感を提供する。¥1,400という価格は、その体験への入場料として破格に安い。
プレイヤーの声
「面白すぎる。5000円くらいは払える。 続編のためなら9000円くらいでも。 コツを掴むまで大変なのはあるが進めていくといろんなことに地味に解説ついてたりして親切だったり。 あまりなところもあったり。 コツコツガラクタ拾ったり、NPC同士の戦いからネコババしたりしてそれを売る。 お金が増える、徐々に装備や家、人員をそろていく感じ。地味に楽しい。 序盤は本当にシステムがわからず誰にも勝てず20回くらい作り直しました。 自由度が高くまだまだ遊べそう。 スケルトンが強すぎるので慣れたら封印してもいいかも。 中華の謎ゲーかと思って避けてたのがもったいなかった。」
「Horizon6の上位エディションと同時期に買ったのに、これしかやっていません。 それくらい面白い。」
「控えめに言って神、もう最高神ゼウスぐらい。最初はなにしたらいいかわからずになんだよこのゲームと思ったが、いろいろゲーム内の設定がありすごく奥が深いゲーム。別のゲームのせいでなった白髪とはげもこのゲームのおかげで治りました。現代社会から逃げて別の人生を歩みたい人におすすめ。ちゅ」
source: steam user reviews
スクリーンショット











