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Kenshi

Kenshi
key visual / steam

批評

砂漠の真ん中に放り出され、所持金はゼロ、スキルはゼロ、武器もない。最初の選択肢は「どこへ歩くか」だけだ。Kenshiというゲームは、そういう始まり方をする。目標は存在しない。クエストマーカーもない。世界はあなたが来る前から動いており、あなたが死んでも止まらない。それでも、いや、だからこそ、このゲームは唯一無二の体験を提供する。¥1,400という価格に、途方もない密度の世界が詰まっている。

旅立ちの洗礼

Kenshiにはチュートリアルがない。正確には、「走って逃げろ」と告げる短い説明文があるだけで、あとはすべて自分で発見するしかない。街の外に出れば盗賊に袋叩きにされ、奴隷商人に捕まれば鎖につながれて農場送りになる。人食い族の縄張りに迷い込めば、そのまま鍋の中に沈む。

この突き放し方は意図的な設計だ。MountAndBlade シリーズのように「敵を倒しながら覚える」構造とも、RimWorld のように「画面上のアラートが次の行動を示唆する」構造とも異なる。Kenshi の世界は、あなたの無知に対して一切の配慮をしない。それが最初の20時間を苦痛にもし、同時に「次こそは」という執着を生む源泉になっている。

一手の重みと取り返しのつかなさ

このゲームで何が怖いかというと、選択の重みが現実に近いことだ。手持ちの銅貨で食料を買うか、もう少し先の街まで粘るか。その判断が文字通り生死を分ける。街の近くで倒れれば誰かが助けてくれるかもしれないが、荒野の真ん中で気を失えば、そのまま腐る。

仲間が奴隷として連れ去られたとき、取り戻す手段は自分で考えるしかない。奴隷商人の拠点に忍び込み、鎖の鍵を盗み、夜陰に紛れて脱出する。それが失敗したら今度は自分も捕まる。こうした緊張感はDark Soulsの死亡ペナルティとは質が違う。スキルや装備ではなく、「判断」の積み重ねがキャラクターの運命を決める。

荒野での生存術

Kenshiの核心は「状態管理」にある。腹が減れば動けなくなる。傷を放置すれば感染で死ぬ。武器は錆びて性能が落ち、防具は損傷して防御力が低下する。この煩雑さを苦痛と感じるか、リアリティと感じるかで、このゲームとの相性がほぼ決まる。

序盤の定番の立ち回りは、街の外れで農業をしながら資金を貯め、用心棒を雇い、少しずつ拠点を整えていくことだ。あるいは流れの傭兵として各都市を渡り歩き、喧嘩を売っては逃げ、負傷しながらスキルを上げていく手もある。どちらのプレイスタイルも同じゲームエンジンの上で成立する。

パーティ編成の自由度

ソロ一人で始めることも、最初から複数人でスタートすることもできる。仲間は街で雇うか、奴隷を解放するか、あるいは倒れている敵を拾って連れ帰るかで増やす。最終的には数十人規模の集落を運営することも可能で、農民・戦士・技術者・医師と役割分担が生まれる。

ここがRimWorldと似ているようで根本的に違う点だ。RimWorldはコロニーの生存が主軸だが、Kenshiはキャラクター個人の成長と物語が主軸にある。パーティの一員が長年の戦いで腕を失い、義手に換えて復帰する——そういう「個人の歴史」が自然に積み重なる。コマを動かす感覚ではなく、人物を育てる感覚に近い。

剣戟の傷跡

戦闘はリアルタイムで進行し、一時停止して指示を出すことができる。手足それぞれに耐久値があり、足を切られれば動けなくなり、腕をやられれば武器が持てなくなる。ダウンしても即死ではなく、意識を失ったまま放置されることもある。そこに仲間が駆けつけて回収するか、敵が略奪して去るかは状況次第だ。

初期キャラクターの戦闘スキルはゼロに近いため、まともに戦えるようになるまで時間がかかる。だが、何度も殴られながら上がった防御スキルも、ボロボロになりながら稼いだ所持金も、確かに「生き残った証拠」として刻まれる。このゲームの傷は記録であり、物語だ。


Kenshiは、「自由にしていいよ」という言葉の重さを正直に突きつけるゲームだ。目標を自分で設定できない人には苦痛になる。逆に、何も言われなくても「ここで生きていく方法」を探すのが好きな人には、他のどんなゲームでも味わえない没入感を提供する。¥1,400という価格は、その体験への入場料として破格に安い。

プレイヤーの声

自由だがスカイリムほどの濃さはない。ただやりこむことはかなり出来そう。 自分的にはマウントブレード寄りのイメージで入りましたが、 そんな感じも多少あるかな。 どうでもいいが文明国に浸った身からしたら、かなり刺激的に思えるが、 これ日本でも十分あり得るよなって思える。文明国の生まれじゃない方がよかったのかって、 そんなわけないけど、大人で人が落ち着いてから、 じじいを懐かしみ出来るゲームってそういうもんだと思います。
▲ recommended·played 3h
Kenshiをやる前はずっとlolをしていて、一人で長くやれるゲームはないかなとおもっていました。 前々からこのゲームの存在は動画などで知っていたのですが、いまいち面白さがわからす、グラフィックも昔っぽい感じだったので手を出せずにいました。 しかし、一度やり始めたらとても面白くて最近はずっとKenshiをしてます。
▲ recommended·played 166h
プレイ時間がついに1,000時間を超えた。 と、そう思ったら総プレイ時間10,000時間のバケモノがいる世界、それがkenshiです。
▲ recommended·played 1,063h

source: steam user reviews

スクリーンショット

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Kenshi screenshot 6
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