
Raft
開発: Redbeet Interactive発売: Axolot Games¥1,980
PlayNext レビュー
広大な海の上、あなたが持っているのはプラスチックのフックひとつ。流れてくるゴミを引っかけ、木材を集め、今夜の食料を確保する。気がつけば2時間が経過しており、気がつけばいつの間にか三階建ての海上要塞が完成している——Raftとはそういうゲームだ。「何もない状態から世界を作り上げていく」というサバイバル・クラフトの快楽を、海という特殊な舞台に凝縮することで、このジャンルにしかない独特の緊張感と開放感を同時に実現している。
ゲームの出発点は本当に何もない。海の上に漂う小さな筏、数枚の板、そしてあのフック。プレイヤーはまず流れてくるデブリ——木材、プラスチック、ヤシの葉、縄——を拾い集めることから始める。この「流れてくるゴミを拾う」という行為が、序盤の主要なゲームループを形成している。単純に聞こえるが、実際にやってみるとこれが不思議に中毒性がある。筏は常に海流に乗って動いており、デブリも一定方向から流れてくるため、フックを使うタイミングと角度を計算しながら動く必要がある。まさに「漂流者の日常」そのものだ。
序盤の最大の脅威はサメだ。放っておくと筏の板を食いちぎってきて、目を離した隙に足場が崩壊するという事態が起きる。そのため資源を集めながらサメの動向を監視し、矛で撃退するというマルチタスクが常に求められる。これがゲームに適度な緊張感をもたらしており、「のんびり海上生活」と「サバイバルの緊迫感」のバランスを巧みに取っている。慣れてくるとサメすら愛おしくなってくるが、序盤の資材不足のときにかじられたときの絶望感は格別だ。
中盤以降は拠点の拡張と探索の往復が中心になる。海上には島が点在しており、そこには土や砂、金属鉱石など、筏の上では手に入らない資材が眠っている。農園を作り、精錬炉を設置し、清水機で飲料水を確保する。このあたりから「今日やること」が急激に増え始め、気づくと数時間が溶けている。進行度に応じて建造できるものの幅が広がっていくリズムは非常によく設計されており、「次はこれを作りたい」という欲求が常に先行してプレイヤーを引っ張り続ける。
ビジュアルはカートゥーン寄りの明るいスタイルで、海の色が非常に美しい。日差しが差し込む昼間の碧い海と、嵐が迫ってくる夕暮れ時のコントラストは、このゲームが生む「冒険感」を存分に演出している。決してリアル路線ではないが、水面の表現や天候変化の演出は丁寧で、海に漂っているという感覚をしっかり味わえる。サウンドも同様で、波音、風の音、サメが筏をかじる不穏な音と、それぞれが状況に合わせて機能している。BGMは控えめで、プレイヤーの「今やっていること」の没入を邪魔しない設計だ。
世界観はミニマリストだが、ゲームを進めるにつれて謎が積み重なっていく。なぜ世界は水没しているのか、放棄された施設や船には何があったのか——断片的に発見できるメモや手紙が、静かに物語を語りかけてくる。ネタバレは避けるが、「ただのクラフトゲーム」だと思って始めると、後半の展開に驚かされるだろう。探索欲を持ってプレイすると、このゲームの世界がかなり作り込まれていることに気づく。
MinecraftやTerrariaなどのクラフトゲームと比べたとき、Raftの最大の個性は「移動制限の哲学」にある。あなたの家は常に動いており、地面に戻ることができない。この制約が、あらゆる判断に「筏を離れるリスク」という要素を加え、ゲームに独特の緊張感を与えている。同系統のサバイバルゲームであるSubnauticaとは、海という舞台こそ共通しているが、水中探索ではなく「海上建築」に主眼を置いている点が明確に異なる。どちらかというと自由な建築と仲間との協力を楽しみたい人に向いており、ホラー的な恐怖や深海の孤独感とは一線を画した、明るいトーンのゲームだ。
プレイ時間の目安としては、一周のストーリーを追うだけなら20〜30時間程度だが、建築にこだわり始めると100時間は軽く超える。特にマルチプレイ時は友人と役割分担しながら巨大な筏を組み上げていく体験がこのゲームの真骨頂で、誰かが農業・誰かが建築・誰かがサメ番という自然な分業が生まれるのが面白い。ソロでも楽しめるが、誰かと一緒にプレイすることで化ける類いのゲームだ。
注意点としては、序盤の資材収集フェーズがやや単調に感じられる点が挙げられる。最初の数時間は同じ作業の繰り返しで、ゲームが本来の面白さを発揮するまでに少し時間がかかる。また、建築の自由度は高いが、最適解に沿って進めるとゲームが「やることリスト」的に感じられてしまうこともある。自分でルールを作り、見た目を工夫する「遊び心」を持ち込めるかどうかが、長く楽しめるかどうかの分岐点になる。
こういう人にはぜひ勧めたい——クラフトゲームが好きだが、地上が舞台のものをやり尽くした人。友人と協力して何かをゆっくり作り上げる体験が好きな人。サバイバル要素はほどほどに、建築と探索のバランスを楽しみたい人。逆に、ストーリー主導のゲームや戦闘中心のサバイバルを求めている人には物足りなく感じるかもしれない。¥1,980という価格は、このジャンルへの入門として、あるいは友人と気軽に遊ぶコンテンツとして、十分すぎるほどの価値がある。
プレイヤーの声
👍プレイ時間: 48時間
サバイバルクラフトゲームとしては少し難度が高め。 特に序盤は生き残るだけで大変。しかし安定して生き残れるようになってきたころにシナリオの流れに乗ってくるのでよくできている。 全般的に敵が強いというか倒し方が分かりにくかったり、有効なクラフト品が分かりにくかったりするので、その辺りの試行錯誤は必要。 他のサンドボックス系ゲームは複数人でプレイすると各人が散り散りになってしますけど、必然的にイカダでの移動になるので協力してる感がでるのは良い。配信を見ていてもお互いに画角に映ってることが多いので見ていて楽しい。
👍プレイ時間: 104時間
クリア済み 海上イカダサバイバルゲーム 他の似たゲームと違い、拠点がイカダで移動手段かつ生活基盤なので 最後まで同じ拠点を育てる楽しさや冒険している感があってよかった ただ漂流しているだけでもチルい。建築していて気づいたら島に漂着していて探索みたいなルーティーンで飽きにくく長い時間楽しめた 島にいる岩落としてくる鳥は許さねえ......
👍プレイ時間: 212時間
タンガロアまでクリアした時点での感想です これからヴァルナポイントゆっくり散策ってとこで酸素ボトルと足ひれの上位版があれば最高だったね~ 他ゲーでは酸素が詰まった使い捨ての補充チューブてのあるし足ひれも頻繁に使うなら壊れないでほしいかな あとは正直あんまし不便におもった事はないです マルチめちゃくちゃ楽しいし ソロだとちょっと色々不便よね~くらい
出典: Steam ユーザーレビュー
スクリーンショット











