Resident Evil Village

BIOHAZARD VILLAGE

圧倒的に好評151,850
BIOHAZARD VILLAGE
key visual / steam

批評

村の霧の向こうから、娘の泣き声が聞こえる——そんな錯覚に捕われながら、プレイヤーはこのゲームの世界に引き込まれる。前作『バイオハザード7』で地獄を生き延びたイーサン・ウィンターズが、今度は何者かに攫われた娘ローズを取り戻すために、雪深いヨーロッパの廃村へと踏み込む。キャプコンが「サバイバルアクションホラー」と名付けた体験は、恐怖と爽快感という本来交わらない感情を、奇妙なバランスで同居させることに成功している。ホラーゲームのふりをしたアクションなのか、アクションゲームのふりをしたホラーなのか——その問いに答えを出す前に、プレイヤーは気づけばエンディングまで走り続けている。

ホラーとアクションの境界線

ヴィレッジが巧みなのは、恐怖の質を場所ごとに切り替えてくることだ。城主ディミトレスク夫人の支配する城では、巨大な敵に追われる逃走の緊張感が支配的になる。ベネヴィエントの人形師の屋敷では武器を一切持てない状態で心理的な恐怖と向き合わされ、多くのプレイヤーが「トラウマになる」と口を揃えるシーンが待ち受ける。それは単なる脅かしでなく、武器を持つことで安心感を得るゲームであることを逆手に取り、プレイヤーを完全に丸腰にする設計の産物だ。一方でハイゼンベルクの工場では重火器を手にした全面戦争へと様相が変わる。一本のゲームの中で「恐怖の顔」がこれほど変わり続けるタイトルは珍しく、飽きる暇を与えない構成力がある。

Steam評価「非常に好評」の内訳

ホラーファンは恐怖のシーンに唸り、アクションファンはテンポ良い戦闘に満足し、ストーリー重視のプレイヤーはローズを巡る家族の物語に感情移入する——この三層が重なって「非常に好評」という評価が成立している。ただしレビューを詳しく読むと、「RE7に比べてホラー要素が薄れた」「中盤以降がアクションゲームになりすぎる」という声も一定数ある。これは事実であり、全編通じてじっとりとした恐怖が続くことを期待するプレイヤーには期待値の調整が必要だ。ヴィレッジは「ホラーをベースに持つアクションゲーム」であって、純粋な恐怖体験ではない。それを理解した上でコントローラーを握ると、このゲームの多面性は短所ではなく長所として見えてくる。

武器とリソースが生む選択の重さ

商人デュークから武器を購入し、金貨で強化するシステムは、バイオハザード4のアタッシェケースを現代的に洗練させたものだ。拳銃・ショットガン・マグナム・スナイパーライフル・手榴弾と、用途に応じた武器を使い分ける必要があるが、資金は常に有限で、何を優先するかの判断がつきまとう。序盤にショットガンを強化しすぎると中盤の資金が底をつき、後半のボス戦で苦労する。この資源管理のストレスとカタルシスが適度な緊張感を生んでいる。特にマグナムの一発の重量感は、ボスにぶち込んだときの満足感として他の武器と一線を画す。プレイスタイルに応じて攻略の幅が生まれる設計は、周回プレイへの動機にもなっている。

難易度設計が変えるゲームの顔

「カジュアル」から「ヴィレッジ・オブ・シャドウズ」まで複数の難易度が用意されており、カジュアルではアクションに不慣れなプレイヤーでもストーリーを完走できる。ただし標準難易度でも、リソース管理を怠ると詰まる場面はある。ボス戦は弱点部位への攻撃パターンを理解しないと長期戦になり、弾薬を大量消費する。高難易度では敵の攻撃力と体力が大幅に上がり、一撃死の緊張感がホラーの空気感を取り戻してくる。難易度によってゲームの「ジャンル感」そのものが変わるこの設計は、ライト層とコア層の両方を取り込む意図が透けて見える。ホラーが苦手でも、カジュアルで触れてみることで世界観の魅力だけを享受するという遊び方も成立する。

RE4・RE7との違いと立ち位置

「ヴィレッジはRE4へのラブレターだ」とよく言われるが、それは半分しか正しくない。「村→城→工場」という段階的なスケールアップの構造や商人システムはRE4を想起させるが、ヴィレッジは四人の貴族それぞれが異なるゲームジャンルを体現するオムニバス的な体験に近い。RE7との比較では、RE7が一本の地獄道を息もつかせず走り抜けるような体験なのに対し、ヴィレッジは複数の扉を開けながら世界を探索していく広がりがある。Dead SpaceやAlan Wake 2と比べると、ヴィレッジは心理的な重さより娯楽としての爽快感に振れており、プレイ後感が重くなりすぎない。ホラーゲームに興味はあるが怖すぎるのは苦手、というプレイヤーへの入口として最も薦めやすい一本だ。

メルセナリーズが開くもうひとつの扉

本編クリア後に解放される「ザ・マーセナリーズ」モードは、制限時間内に敵を倒してスコアを競うアーケード型のゲームモードだ。本編とはまったく異なるテンポで、武器の扱いを極める腕試しの場として機能している。本編で「恐る恐る」使っていた武器を、今度は攻撃的に使いこなす感覚の転換が心地よい。各キャラクター固有のスキルや武器セットがあり、ランキング上位を目指す過程でゲームへの習熟が深まる。本編一周で完全に遊び尽くしたと思ったプレイヤーが、このモードで再び数時間を費やすことは珍しくない。¥3,990という価格帯を考えれば、本編とこのモードを合わせたボリュームは十分な満足感を返してくれる。

プレイヤーの声

RE4と同じくらい面白かった。ストーリーも良い 初見ハードだと1箇所やばい所があったけど それ以外はバランスとれてた DLCのミニゲームも面白い。暇つぶしに最高
▲ recommended·played 64h
出だしはあまり面白いとは思えなかった。 久しぶりのバイオで、パッドでやろうとしたのが間違いだった。 キーボードとマウスに代えて漸くまもとに遊べるようになった。 どこかで見たなって演出が多い。 しかし、作り手の拘りよりユーザーが面白いと思えるものを作るという姿勢に全振りした結果、質のいいエンタメ作品に仕上がったのではないかと思う。
▲ recommended·played 96h

source: steam user reviews

スクリーンショット

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