ARC Raiders

ARC Raiders

開発: Embark Studios発売: Embark Studios¥4,800

PlayNext レビュー

荒廃した地球に降り注ぐのは、敵でも味方でもない「機械の雨」だ。『ARC Raiders』の核心は、この三つ巴の緊張感にある。ARCと呼ばれる謎の機械群が支配する地表に降り立ち、物資を集めながら生還を目指す——それだけ聞けばありふれたエクストラクションシューターに聞こえるかもしれない。だが、このゲームが他と一線を画すのは、「機械との戦闘」と「人間との遭遇」が同じ地平線上に並列している点だ。匍匐しながら廃墟を進んでいると、突然空から巨大なARCドローンが降下してくる。そのドローンを倒そうとした瞬間、銃声が別方向から聞こえる。その音が「仲間を呼んでいる人間」なのか、「自分を狙っている人間」なのかは、直接確かめるまで分からない。この「状況の不確かさ」こそが、ARC Raidersをプレイし続ける理由になる。 ## 機械と人間、二重の脅威が生む緊張感 ARC Raidersのゲームプレイの手触りを一言で言うなら、「常に聴覚を使っているTPSアクション」だ。ARCの機械は非常に多彩で、小型の偵察型から、重装甲の歩行型、制空権を握る飛行型まで様々なバリエーションが存在する。それぞれに独自の行動パターンとサウンドがあり、足音・エンジン音・警戒音の違いを聞き分けることが生存率に直結する。 射撃感覚はリアル寄りで、DMZモードのあるCall of Duty: Warzone 2.0に近い重厚さを持ちつつ、The Finalsで培われたEmbark Studiosらしい「派手な環境破壊」の爽快感も残っている。壁を撃ち抜いて射線を作ったり、爆発物で地形を変えたりといった動的な立ち回りが可能だ。Escape from Tarkovのような極端なリアリズム路線ではなく、エクストラクション入門者にも取っつきやすいバランスに調整されている点は好感が持てる。 ただし、ARCの機械は決して「狩られる側」ではない。特に中盤以降に現れる大型機械は攻撃パターンが複雑で、ソロで正面から挑むのは自殺行為だ。「今の装備でこの敵を倒せるか」「それとも迂回して物資だけ回収して離脱するか」という判断の積み重ねが、ゲームプレイの密度を高めている。 ## チームワークの解像度 ——コミュニケーションの設計 ARC Raidersは最大3人のスクワッドで協力できるが、声なしのコミュニケーションが丁寧に設計されている。ピン(マーカー)システムが多機能で、敵の位置・アイテムの発見・危険地帯の警告を素早く共有できる。Apex Legendsのピンシステムに影響を受けていることは明らかで、ボイスチャットなしでも十分な連携が取れる。 特筆すべきは、物資の分配における暗黙のコミュニケーションだ。このゲームでは拾ったアイテムを仲間と分け合う文化が自然と生まれやすい。自分にとっては不要なパーツが、仲間のクラフトレシピを完成させることもある。「何を拾って、何を置いていくか」という選択が、チームへの気遣いと個人の欲望の間で揺れる小さなドラマを生む。 一方、野良マッチングでの協力プレイには課題もある。戦略の共有が不十分なまま突撃してチームが壊滅するシーンは珍しくない。DiscordやSteamフレンドとの固定チームで遊ぶと体験の質が大きく変わるため、ソロプレイヤーがコミュニティに飛び込む敷居の高さは正直なところ存在する。 ## やり込みと周回要素 ——何度でも地表へ降りる理由 エクストラクションシューターの寿命はアイテムループの深度で決まるが、ARC Raidersはここに相当な労力を注いでいる。武器のカスタマイズはパーツの組み合わせが豊富で、同じライフルでも「静粛性重視の偵察型」「マガジン拡張の制圧型」「軽量化した機動型」と全く異なる運用が生まれる。ベースキャンプの拡張要素もあり、プレイを重ねるごとに離脱拠点が強化されていく感覚は達成感を与えてくれる。 周回の動機として機能するのが「ARCイベント」だ。マップ上に不定期で発生する大規模な機械群の侵攻があり、これに参加すると高レアリティのドロップが期待できる。しかし当然、他プレイヤーも集まってくる。協力して機械を倒すか、物資を独占するために人間同士で争うかは、その場の状況判断に委ねられる。こういった「どこかで誰かと交差するかもしれない」という設計が、毎回のミッションに一期一会の緊張感を与えている。 注意点として、本作はアプリ内購入が存在するコスメティック系のライブサービスゲームだ。ゲームプレイに有利な要素は販売されていないが、長期的な運営と継続的なアップデートがコンテンツの鮮度を保つ上で不可欠になる。DayZやHuntのような「数年単位で育つゲーム」に近いモデルであり、Embark Studiosがどこまでコミットし続けるかがこのゲームの真価を決める。ガチガチの競技志向プレイヤーよりも、仲間と雑談しながらまったりリスクを楽しめるタイプに向いたゲームだ。

プレイヤーの声

👍プレイ時間: 112時間

廃墟が好きなわたしにピッタリのゲーム。 PvPvEのはずなのに他のプレイヤーと協力関係になってArc倒して部品山分けするときもあるの好き。 アヒルだけ持ってる時に他プレイヤーに負けてニヤニヤするのも気分良い。

👍プレイ時間: 134時間

瞬間最大風速はデカかった。 結局はPvPvEが中途半端なのとアプデ内容が微妙過ぎて飽きてしまう。 それでも最初の50時間くらいはソロでもマルチでも面白いと思います。 PvPはつまらなくはないけど先手必勝すぎるので他力本願の貧者しかいない。 やり返せたとしても旨味がない。 そもそもこちらは普通にルートしていて荷物が基本満載なので入れ替えも手間。 PvPはちゃんと面白かったので純粋に協力型のPvEゲームに専念した方が良かったのではないだろうか。

👍プレイ時間: 242時間

どんしゅー!とかぬるいこと言ってんじゃねえ これは"戦い"なんだよ 平和マッチなんてものはない あるのは極限のストレス、その先のカタルシスだけだ

出典: Steam ユーザーレビュー

スクリーンショット

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