
ブレイブリーデフォルト フライングフェアリー HDリマスター
BRAVELY DEFAULT FLYING FAIRY HD Remaster
開発: Square Enix発売: Square Enix¥4,950
PlayNext レビュー
「次に何をプレイすべきか」という問いに、このゲームは明確な答えを持っている。ブレイブリーデフォルト フライングフェアリー HDリマスターは、2012年にニンテンドー3DSで発売されたJRPGの原点を現行世代向けに磨き上げた作品だ。クリスタルを巡る四人の光の戦士たちの旅という、王道中の王道に見えるこの物語が、なぜ全世界400万本を超えたのか。その理由は「ブレイブ」と「デフォルト」というたった二つの動詞に凝縮されている。コマンドRPGの文法を根底から問い直したこのシステムに触れた瞬間、プレイヤーは自分がずっと「もっと自由に戦いたい」と思っていたことに気づく。
## ブレイブとデフォルト——戦闘の本質
このゲームの核は、「ターンを借りる/貯める」という非対称な時間管理にある。「デフォルト」で防御しながらBP(ブレイブポイント)を蓄え、「ブレイブ」でそれを前借りして一度に四回行動する。借りたターンは翌ターン以降の行動不能として返ってくる。
表面上はシンプルだが、一度使い込むと戦略の深さが見えてくる。ボスの大技直前にデフォルトで固めて回避し、無防備になった隙に全員ブレイブで一気に畳み掛ける。あるいはサポートキャラが先にBPを溜め、アタッカーに集中してブレイブを使わせて短期決戦を狙う。「いつ攻め、いつ守るか」の判断が毎ターン要求され、コマンドRPGにありがちな「とりあえず攻撃連打」が通用しない。
これはファイナルファンタジーXのCTBシステムとは異なる。FFXはターン順の操作が軸だったが、本作はリスクとリターンのトレードオフそのものが戦闘デザインの中心にある。
## ジョブシステムの奥行き
ストーリーを進めると「アスタリスク」と呼ばれるジョブの証を持つボスたちが登場し、倒すことで新たなジョブが解放される。ナイト、黒魔道士、白魔道士、シーフ……全部で24種類のジョブを四人のパーティメンバーに自由に組み合わせられる。
肝は「ジョブ」と「アビリティ」の分離にある。現在のジョブ以外で習得したアビリティをセットして使える仕組みのため、たとえば「ナイトにモンクの物理強化アビリティを付けて鉄壁の前衛を作る」「魔法使いに時魔道士のヘイスト系を持たせてサポート役にする」といった組み合わせが無限に生まれる。
サブクエストで出会うアスタリスク保持者たちは単なるジョブ解放の踏み台ではなく、各自に明確な信念や背景を持つキャラクターだ。倒すことへの葛藤が生まれる設計になっており、これがストーリーと戦闘の密度を同時に高めている。ペルソナシリーズの「ダンジョンとキャラクターの関係」に近い手触りがある。
## 探索とナラティブの噛み合い
フィールド探索は現代のオープンワールドRPGとは異なる。広大なマップを自由に歩き回れるわけではなく、町とダンジョンを繋ぐ比較的コンパクトな世界地図を旅する構成だ。だがそれが欠点にならないのは、一つひとつの町とダンジョンの密度が高いからだ。
各地に散らばるサブクエストは独立したエピソードではなく、世界に積み重なった「影」の部分を描く。宿屋の亭主の過去、教会の腐敗、復讐を誓う冒険者——メインストーリーが「光と影の物語」と銘打つ理由が、こうした細部から滲み出てくる。探索のモチベーションはレアアイテムより「この土地に何があったか」を知りたいという好奇心から生まれる。HDリマスターでは描き直されたグラフィックが世界観に説得力を加えており、古い3DS版とは視覚的な没入感が明らかに異なる。
## プレイ環境の目安
想定プレイ時間はメインクリアで40〜50時間程度、サブクエストを含めると60〜80時間に及ぶ。難易度調整機能とエンカウント率変更機能が標準搭載されており、戦闘を楽しみたいプレイヤーも、ストーリー重視で進めたいプレイヤーも自分のペースに合わせられる。いつでもセーブ可能なため、細切れ時間でも積み上げやすい。
注意点を一つ挙げるとすれば、中盤以降のストーリー構成だ。ネタバレを避けつつ言うと、第四章以降に「繰り返し」を意図的に組み込んだ構造が待ち構えており、賛否が分かれる部分になっている。ゲームとしての意図は明確で、メタ的なテーマと絡まった演出としての繰り返しなのだが、「同じ場所をもう一度」と感じてテンションが落ちるプレイヤーも一定数いる。この構造を事前に知っておくと、その局面を別の目で楽しめる。
## こういう人におすすめ
ターン制コマンドRPGが好きで「戦略性がもっと欲しい」と感じてきた人に最適だ。FFやドラクエを遊び尽くして次の一手を探しているなら、本作のブレイブ/デフォルトシステムは確実に新しい体験をもたらす。
逆に、アクションRPGや高速テンポのゲームが主戦場の人には向き不向きがある。本作はじっくりジョブ構成を考え、ボスに何度か負けながら戦略を練り直す過程を楽しめるかどうかが、長く遊べるかどうかの分岐点になる。
ニンテンドー3DSを持っていなくてオリジナル版を未プレイだった人にとっては、HDリマスターは理想的な入り口だ。現行機で快適に、新規ミニゲームも含めた完成形で遊べる。「RPGのジョブシステムを本気で遊んだことがない」という人が初めて触れるジョブカスタマイズRPGとしても、このゲームはほぼ間違いない選択になる。
プレイヤーの声
👍プレイ時間: 16時間
こんなリマスターいつ発売されてたんだ。 もしFINAL FANTASYを区分するとしたら、1~6をFF1期と呼べるだろう。 このBRAVELY DEFAULTはFF1期の集大成。 FINAL FANTASYじゃないけどFINAL FANTASY1期の完成形。 そのあたりが好きなら通過しておかなければならない。 とてもイイ。 あとアニエスかわいい。 それからイデアかわいい。
👍プレイ時間: 56時間
3DS版は縦2画面で、どういう風に落とし込むか気になったけど全く違和感なく遊べた。 難易度設定やバトルスピードの設定もあり好きなように遊べるのがいい。 ただ1つ文句を言うなら、ミニゲームが操作しづらすぎる…。アナログスティック2本じゃ追い付かない事も多いし、キーマウでも同様。両手でダブルマウスとか持ってる人ばっかはいないしスペース取るしきつい。 あと、コンフィグで設定した決定/キャンセルがミニゲームだと反映されてなくてイライラする。 そのぐらいしか嫌な部分はないし良いゲームだと思います。
👍プレイ時間: 41時間
王道ボーイミーツガール・スクエニ式改 見た目めっちゃ古いし中身も古いし元が3DSだから最早レトロゲーと言ってもいいかもしれないけどこういうのでいいんだよこういうので。
出典: Steam ユーザーレビュー
スクリーンショット










