
Phasmophobia
開発: Kinetic Games発売: Kinetic Games¥1,610
PlayNext レビュー
暗い廃墟の中、懐中電灯の光だけを頼りに幽霊の証拠を集める——Phasmophobiaの体験をひと言で表すなら「恐怖を仕事にするゲーム」だ。プレイヤーは幽霊ハンターとして現場に乗り込み、EMFリーダー、スピリットボックス、指紋ライトといった調査道具を駆使して幽霊の種類を特定する。ホラーゲームでありながら、その根っこにあるのは「謎解き」と「観察」だ。幽霊に追われながら逃げるだけのゲームではなく、証拠を集めて正解を導き出す知的なプロセスが、このゲームをただの恐怖体験から一歩踏み込んだものにしている。
## 調査という名の恐怖体験
各ミッションは廃屋、学校、精神病棟など複数のマップで行われる。プレイヤーはトラックを拠点として現場に入り、最大3種類の証拠を収集して幽霊の種別を24種類から絞り込む。証拠の種類は「EMF5」「ゴーストライティング」「フリーズ温度」「指紋」など複数あり、どの組み合わせがどの幽霊に対応するかを覚えていく楽しさがある。
手触りの面白さは、道具それぞれに使い方と解釈が必要な点だ。スピリットボックスは幽霊に声で話しかけ、反応があるかどうかを確かめる。反応を得るには電気を消した暗室が条件になることもあれば、一人きりでなければ応答しない幽霊もいる。「道具を使えば証拠が出る」という単純な構造ではなく、幽霊ごとの挙動の違いを現場で読み取る必要があるため、経験が積み重なるにつれて調査の精度が上がっていく感覚がある。
難易度は「アマチュア」から「悪夢」「呪い」まで複数あり、難しいモードになるほど猶予時間が短く、幽霊の行動も攻撃的になる。初心者は道具の使い方を覚えながら余裕を持って探索できるが、上位難度では証拠収集と生存が同時に要求される。これが「同じマップでも全く違う体験になる」理由で、ベテランが飽きにくい構造になっている。
バイオハザードシリーズや Dead by Daylight と比較すると、Phasmophobia に「戦闘」はほぼ存在しない。幽霊に対抗する手段は限られており、基本的には逃げるか、ロッカーや茂みに隠れるしかない。Dead by Daylight がサバイバー vs キラーの緊張感を対称的な構造で作るのに対して、Phasmophobia の恐怖は「どこにいるかわからない存在」との非対称な関係から来る。自分が何をされるかわからないまま暗い廊下を歩く——この不確実性が独特の恐怖を生む。
## 仲間がいるから壊れる緊張感
最大4人でのオンライン協力プレイが、このゲームの体験を根本から変える。役割分担の妙がまず面白い。一人が現場に入ってスピリットボックスで幽霊に話しかけている間、別のメンバーがトラックのモニターで幽霊の動きを監視し、無線で「2階の廊下に動体反応あり」と伝える。情報を共有しながら証拠を重ねていくプロセスが、まるで本物の調査チームのような没入感を作り出す。
そして最も面白いのが、誰かが「ハント(幽霊が現れ追いかけてくる状態)」に巻き込まれたときだ。当人はパニックになりながら「ハントされてる!どこ逃げる!?」と絶叫し、外から見ているメンバーはモニターで幽霊の位置を叫ぶ。この瞬間に生まれる笑いと恐怖の混在は、一人でプレイしているときには絶対に体験できない。Phasmophobia はホラーゲームでありながら、同時にコメディになる瞬間を内包している。
ただし、仲間の質がそのままゲーム体験の質になるという側面もある。知らない人とのランダムマッチングよりも、ボイスチャットが使える友人グループで遊ぶのが最も楽しい。このゲームのコミュニケーションには「声」が不可欠で、テキストチャットだけでは現場の緊張感をうまく共有しにくい。フレンドがいない場合や一人でプレイする場合、難易度は上がるが孤独な調査官としての別種の緊張感が生まれる。どちらが好みかはプレイスタイルによる。
## 買う前に知っておくべきこと
早期アクセスタイトルであるため、バランス調整やアップデートが現在も継続している。Kinetic Games は小規模スタジオながら継続的に新要素(新マップ、新幽霊種、新道具)を追加しており、数年前のゲームと現在では内容がかなり変わっている。過去の評判だけを見て購入判断するより、最新のアップデート状況を確認することを勧める。
苦手な人にはっきり言っておくと、このゲームは「じわじわ来る恐怖」が主体だ。ジャンプスケアが全くないわけではないが、暗闇と音と「何かがそこにいる」気配による心理的圧迫が恐怖の中心にある。ホラー映画的な演出よりも、ゲームシステムそのものから生まれる恐怖に近い。逆に言えば、恐怖演出を楽しみたいというより「論理的に謎を解きながら恐怖を味わいたい」人には非常に刺さるゲームだ。¥1,610 という価格帯で、仲間と遊べる時間を考えれば費用対効果は高い。
プレイヤーの声
👍プレイ時間: 4時間
ゲーム性自体はとても面白く、協力プレイならではの緊張感や調査要素も好きで、少し前までは(プレステ版を)楽しくプレイしていた。 しかし、先日のアップデートにより追加コンテンツだけでなく改悪と感じる部分もいくつか見られ、プレイする気が激減🫲🙂↔️🫱 面白いゲームだからこそ余計に残念、修正が入ったらまた遊びたいなぁ。
👍プレイ時間: 505時間
5月15日追記・編集 運営がアプデで炎上したことを受け止めて修正したのはプラスの評価。 以前のように瞬時にアイテム切り替えができるようになったからだいぶマシになった印象。 ただ、ジャーナルが未だに画面いっぱいにかつ瞬時に表示されないのはあまりいいとは言えない。ここさえ元に戻してくれたら文句はない。 新しくアップデートされてプレイしましたが、実質改悪です。 モーションが追加されたせいでアイテムの使用全体でワンクッション挟まり、即座の対応が不可能になった上にジャーナルが画面一杯に表示されなくなり、道具も小さくなって使いにくくなった。
👍プレイ時間: 350時間
5月4日以前の状態に戻してほしい。 5/13日追記 灯火の挙動など一部不具合はありますが、改善しようとする姿勢が見られました。 今後も継続して改善されることを期待しています。
出典: Steam ユーザーレビュー
スクリーンショット











