Lethal Company

Lethal Company

開発: Zeekerss発売: Zeekerss¥960

PlayNext レビュー

「クォータを達成しなければ、全員処分される」——この一文が、Lethal Company のすべてを説明している。プレイヤーは宇宙企業に雇われた労働者として、廃墟と化した衛星に降り立ち、スクラップを回収して売上ノルマを達成し続ける。聞けばシンプルな構造だが、実際に体験してみると、これほど笑えて、これほど怖く、これほど友人との絆を試すゲームはなかなかない。一人の開発者(Zeekerss)がほぼ独力で作り上げたとは思えない密度と完成度が、¥960 という価格に詰め込まれている。 ## 探索という名の恐怖体験 ゲームの基本サイクルはシンプルだ。宇宙船から衛星に降下し、廃墟化した工場や施設を探索してスクラップを集め、船に持ち帰る。ノルマを達成すれば次のラウンドへ、失敗すれば全員解雇(ゲームオーバー)。このループ自体は分かりやすいが、問題は「廃墟の中が真っ暗で何かいる」という事実だ。 手持ちのライトは心細く、廊下の奥から聞こえる金属音が近づいてくる。スクラップを抱えながら出口へ走る感覚は、Dead Space や Alien: Isolation のような専業ホラーにも劣らない緊張感がある。ただしこちらはフレンドと一緒だ。恐怖と笑いが混在するカオスは、一人称視点ホラーとはまた別の種類の体験を生む。 ## コミュニケーションの設計 Lethal Company が特別なのは、ボイスチャットが「近接音声」で動作する点だ。仲間が離れれば声は聞こえなくなり、船に残った者はウォーキートーキー越しにしか現場と連絡が取れない。この制限が、普通の協力ゲームでは起きないドラマを生み出す。 「右の廊下に何かいる、気をつけろ」「どこの右だよ!」「今逃げてる音聞こえてる!早く!」——このやりとりが、リアルタイムで発生する。船に残ってレーダーを見ながら仲間を誘導する役割は、現場を歩くプレイヤーとは全く異なる種類の緊張感があり、4人が違う役割を自然と担い始める。VRChat や Among Us とも異なる、純粋に「状況」によって生まれるコミュニケーションの豊かさがある。 ## モンスターという存在の引力 施設内に潜む生き物たちは、それぞれ固有の行動パターンと弱点を持っている。背を向けると追いかけてくる Bracken、動くと近づいてくる Coil-Head、音を立てると反応する Snare Flea——これらを「覚える」過程が、このゲームの知的な楽しみの核心だ。 最初のプレイでは何が起きているかも分からず逃げ惑うだけだが、周回を重ねるごとに「あの足音はあいつだ」「この部屋の構造ならここに隠れられる」という知識が蓄積されていく。ボス格の敵と対峙するとき、Pure な戦闘力ではなく「観察と知識と判断」で生き延びる設計は、Escape from Tarkov のような硬派なサバイバルゲームに通じる緊張感をカジュアルな文脈に落とし込んでいる。 ## クォータという物語の圧力 このゲームには、明示的なストーリーはほぼない。なぜノルマを達成しなければならないのか、「会社」とは何者なのか、廃墟の衛星には何があったのか——これらは断片的なログや施設のデザインに散りばめられているだけで、直接語られることはない。 しかしその「語られなさ」こそが、世界観の不気味さを支えている。会社のロゴが映し出される無機質なターミナル画面、淡々と成果を要求するメッセージ、達成しても褒められることなく次のノルマが提示されるサイクル——プレイヤーは物語の主人公ではなく、消耗品の労働者として扱われていることを、ゲームシステムそのものによって体感する。SCP財団的な「語らない恐怖」の文脈に近い。 ## やり込みと周回の構造 ゲームが進むにつれ、より過酷な衛星にアクセスできるようになる。難易度が上がるほどスクラップの量と質は上がるが、モンスターの密度と危険度も跳ね上がる。どの衛星を選ぶか、誰が施設内に入り誰が船を守るか、装備品をどう調達するか——限られたリソースの中での意思決定が、繰り返しプレイの中で自然と深くなっていく。 注意点として、ソロプレイはかなり難しい。ゲームとしての核心が「仲間との連携と混乱」にあるため、フレンドなしだと体験の半分以上が失われると言っても過言ではない。常時一緒に遊べる2〜3人の仲間がいる環境が、このゲームの本来の姿だ。ホラーが苦手な人にも「みんなで笑いながら怖がる」という形で入りやすいが、純粋なストーリードリブンのゲームを求めるプレイヤーには物足りなさを感じるかもしれない。 一人の開発者が作ったとは信じがたい完成度と、フレンドと遊んだ夜の記憶がセットになる種類のゲームだ。¥960 で得られる体験としては、異常なコストパフォーマンスと言っていい。

プレイヤーの声

👍プレイ時間: 45時間

ダンジョンに潜ってガラクタをぶんどって帰還するゲームのいちパイオニア ソロだと常に危険と隣り合わせのヒリついた限界社畜ゲーで脳汁を分泌出来る 少し前からアプデが滞り新キャラなどはあんまりだったが直近のアプデV80より 敵キャラも追加されてさらに地獄が賑やかになった ホラーが苦手だけどソロで挑むぞ!という狂人はおむつの着用を忘れないように

👍プレイ時間: 4時間

ゲームは超面白いが最大の欠点が友達が別売りという点。ソロでもできなくはないが面白さは2割程度。4人でわいわいした方が圧倒的に面白い。REPOと比較されがちだが、ホラー要素はこっちの方があると思う。ただ全員初心者の場合船を動かすまでに20分はかかるかもしれない。経験者か軽く英語をできる人が必要。

出典: Steam ユーザーレビュー

スクリーンショット

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