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Slay the Spire 2

Slay the Spire 2
key visual / steam

批評

デッキ構築型ローグライクというジャンルを一本のゲームが定義してしまうことがある。*Slay the Spire* はそのひとつだった。そして今、その続編が早期アクセスとして登場した。前作を何百時間も遊んだプレイヤーにとって、この *Slay the Spire 2* との最初の出会いは奇妙な感覚をともなう——知っているはずの構造の中に、微妙にずれた重力がかかっているような感じ。それは不安ではなく、発見の予感だ。 デッキの外側に広がる世界の密度が前作より明らかに増している。ランダム生成されたマップを進むたびに、選択の余韻が長く残る。あの分岐を選ばなければよかったか、それともこのデッキ構成ではあの分岐しか選べなかったのか——そういう反省が次のランへの燃料になる。協力プレイモードの追加も、このゲームの問いかけをより鮮明にする。「お前はどういうデッキを作りたいのか」という問いが、一人ではなく二人に向けられる。 ## 一手の重みと選択のアーキテクチャ *Slay the Spire 2* の戦闘は、基本的には前作と同じ言語で語られる。手札からカードを選び、マナを消費し、敵の行動予告を読みながら攻撃と防御を組み立てる。しかしその言語の文法が、細部で変わっている。 新キャラクターたちが持つメカニクスは、前作のアイアンクラッド・サイレント・ディフェクト・ワッチャーの延長線上にありながら、それぞれ独自の「軸」を持っている。たとえばあるキャラクターはカードを「消費」することでリソースを生み出す設計になっており、デッキを削ることが強さに直結する。前作でも類似の概念はあったが、ここではそれがキャラクターのアイデンティティの中心に据えられている。デッキを「育てる」のではなく「削る」という逆説的な快楽がある。 レリックの設計も洗練されている。前作では「このレリックが強い」という定石がある程度固まっていたが、今作ではレリック同士の相互作用がより複雑で、ランごとに最適解が変わりやすい。一手の重みとは、カードプレイだけでなく、マップ上の選択——エリート戦を取るか、休息所でHPを回復するか、未知のイベントに挑むか——にも貫かれている。その積み重ねがボス戦で問われる。 ## エンドゲームと繰り返しの引力 ローグライクの本質は「負けから学ぶ」ではなく「負けを楽しみながら戻ってくる」ことにある。*Slay the Spire 2* はこの点において前作の遺産をそのまま受け継ぎつつ、アセンション(難易度上昇)システムをより段階的に設計している。クリアするたびに新たな縛りが加わり、プレイヤーは同じキャラクターで何度も異なる課題を突きつけられる。 *Monster Train* や *Roguebook* といった後継作品と比べると、*StS2* の強みは「シンプルな入り口と深い出口」にある。*Monster Train* は縦のレーンという独自構造で複雑さを増しているが、*StS2* はカードゲームの直感的な語彙を崩さないまま奥行きを作っている。初心者が最初のクリアを達成するまでのハードルは適切に保たれている一方、上位アセンションを制覇しようとするプレイヤーには別次元の要求が待っている。 早期アクセスという現状には注意が必要だ。キャラクター数はまだ開発途中であり、バランス調整も継続中である。前作の完成形と比較するのは公平ではないが、「今すぐ遊び尽くしたい」と思うには若干コンテンツが薄い局面もある。それでも協力プレイは新鮮で、友人と役割分担しながらデッキを組む体験は前作にはなかった楽しさをもたらす。 --- *Slay the Spire 2* は前作を知るプレイヤーへの回答であり、同時に問いかけでもある。お前はまだこのゲームから何かを学べるか、と。早期アクセスという不完全な状態でさえ、その問いには十分な説得力がある。ローグライク・デッキ構築に一度でも沼にはまった経験があるなら、このゲームはその沼の底をもう少し掘り下げてくれる。

プレイヤーの声

ドアメーカーは言われているほど強くない。本当にやばいのは知識の悪魔。 やっぱり砂時計が一番やばいかも
▲ recommended·played 124h
めちゃくちゃ面白い まだ前作の心臓ポジションのボスが出ていないため、完成するのは大分先になるゲームではあると思うが変わっていく環境を楽しめる方には今始めるのを強くおすすめしたい‼
▲ recommended·played 686h

source: steam user reviews

スクリーンショット

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