
トーラムオンライン
Toram Online
開発: Asobimo, Inc.発売: Asobimo, Inc.無料
PlayNext レビュー
スマートフォン向けMMORPGとして長年の人気を誇るトーラムオンラインが、PC版でも遊べるようになった。「スマホゲー」という先入観で侮ると、その自由度の高さに面食らう。職業クラスが存在しない——これがこのゲームの核心だ。剣士になるのも魔法使いになるのも、弓を持って後衛に徹するのも、すべてプレイヤー自身がスキルを選んで組み上げる。キャラクターの「型」を最初から決められるのではなく、無数のスキルツリーの中から自分だけのビルドを構築していく過程そのものが、このゲームの根幹にある楽しさだ。
広大なフィールドを仲間と駆け回り、強大なボスに挑む——そのMMORPGとしての骨格はしっかりしている。しかしトーラムオンラインが他のMMOと一線を画すのは、そのアクセシビリティと自由度のバランスにある。
## ビルドの自由と戦闘の手触り
戦闘は、操作感こそシンプルだが、ビルドによって体験がまるで変わる。剣と盾を持って前衛で敵の攻撃を受け止める「ナイト型」に組めば、仲間を守る重厚な立ち回りになる。逆に「魔法剣士型」でスキルを組み合わせれば、独特のコンボがボスの体力を削っていく爽快感が生まれる。スキルの組み合わせは膨大で、理論上の最適解を追い求めるプレイヤーもいれば、自分の好みで個性的なビルドを作り上げる人もいる。
特筆すべきは装備の自由度だ。装備品にはスロットがあり、そこにクリスタと呼ばれるアイテムを嵌め込んで自分好みにカスタマイズできる。強化・精錬・クリスタ選定——この装備づくりに沼る人が続出しており、ある意味でここが本当の「ゲーム本体」とも言える。
## 似たゲームとの違い
国内MMORPGの代表格であるファイナルファンタジーXIVと比べると、トーラムオンラインはストーリーの重厚さよりも「ビルド構築と協力プレイの繰り返し」に重きを置いている。FF14がロールプレイと物語体験を主軸にした大作であるのに対し、トーラムは装備とビルドを磨き続けるハック&スラッシュ的な中毒性が強い。
PSO2: NGSとはかなり近い方向性を持つが、トーラムオンラインのほうがビルドの自由度と「自分で強さを作る感覚」が色濃い。PSO2のクラスシステムが整理された設計であるのに対し、トーラムは混沌とした自由さがある——それが長所でもあり、初心者には取っつきにくさでもある。
クロスプラットフォーム対応によりスマートフォンプレイヤーと同じサーバーで遊べるため、プレイヤー人口は国内MMOの中でも安定して多い。深夜でもボス狩りの募集が飛び交っており、フレンドがいない状態から始めても協力プレイに参加しやすい環境が整っている。
## ビジュアルとサウンドの仕上がり
グラフィックはモバイル出身というバックグラウンドを反映しており、PC専用MMOと比較するとポリゴン数や光源表現に差がある。しかしキャラクターデザインとフィールドの配色設計は丁寧で、ファンタジー世界の空気感は十分に伝わる。衣装・アクセサリーのコスメ系アイテムが充実しており、キャラクタービジュアルへのこだわりが強いプレイヤーにとっては満足度が高い。
BGMはフィールドごとに雰囲気が変わり、特にボス戦のサウンドトラックには力が入っている。緊張感を高める弦楽器中心の楽曲が戦闘を盛り上げ、長時間プレイしても耳に馴染む質を持っている。
注意点として、基本無料ながらアプリ内購入の設計がある。スタミナ系の制限はないため「課金しないと進めない」という構造ではないが、倉庫の拡張やプレミアムコスメは課金前提で設計されている。課金なしでも本編は最後まで遊べるが、装備強化に使う素材や効率を上げるアイテムへの誘惑は随所に置かれている。
「次に何をプレイすべきか」という問いに対して、このゲームが刺さる人は明確だ——自分だけのキャラクタービルドを時間をかけて育て、気の合う仲間と繰り返し難関コンテンツに挑みたい人。物語よりもシステムとコミュニティに魅力を感じるMMOファンには、予想以上に深い体験が待っている。
スクリーンショット











