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Don't Starve

Don't Starve
key visual / steam

批評

冬が来る前に暗闇で立ち止まり、たいまつの火が消える。あるいは腹を減らしたまま夜を越そうとして、見えない何かに引き裂かれる。Don't Starve で最初に訪れる終わりはたいていこの種のもので、失われるのはキャラクターの命だけではない。切り開いたマップも建てた拠点も集めた資材も一緒に消え、次の起動では別の形の新しい世界が生成される。Klei Entertainment が 2013 年 4 月に出したこのサバイバルゲームは、ストアページで「No instructions. No help. No hand holding.」と宣言し、ランダム生成される世界を「a new living and breathing world that hates you and wants you to die」と自称している。誇張ではなく仕様の説明だ。購入判断の核心は、この全部消える仕様がプレイヤーにとって理不尽な罰なのか、次の周回への教材なのかという一点にある。

「理不尽」は死因ではなく、その後に置かれている

実際のレビューでは「理不尽」という語が頻出するが、使い方が二種類に割れている点が重要だ。15 時間プレイしたレビュアーは「知識がつくまでは理不尽に死んで、その度に序盤の資材集めをするのは本当に面倒だけど、それだけに緊張感による面白さと、達成感はひとしお。」と書いている。ここでの理不尽は知識で解消される種類のもので、死因そのものは学習可能だと認めたうえで、やり直しの手間だけを負担として切り分けている。29 時間のレビュアーが残した「面白いけれど初見殺しの要素が多々あり、死ぬと位置からなので心折れる。」(原文ママ)も同じ構図で、初見殺しの存在は前提として受け入れられている。

一方、否定的な評価では理不尽の矛先が別のところを向く。223 時間という長時間を費やしたうえで否定的評価を付けたレビュアーは「意図的に不便に、状況を理不尽にして難易度を上げてるだけのサバイバルゲーム。」と切り捨てている。39 時間のレビュアーはさらに具体的で、「アイテムを拾おうとする → 近くの木を伐り出す」という誤爆の例を挙げたうえで、死にゲーとしての理不尽は許容できるがそれとは別に操作性が許容できない、と分けて否定している(改行を含む原文を連結すると「死にゲーとしての理不尽は許容できるけど(知ってたし)、意図に反する行動を起こし続ける操作性の悪さは流石に許容できない。」)。不満の中心はモンスターや飢餓ではなく、意図した操作が通らないことへのフラストレーションだ。死に方が学習可能かという問いに対して、実プレイヤーの証言はおおむね学習可能の側で一致している。争点は学習の外側、入力の精度とやり直しの時間にある。

数字は極端に好意的で、そして遊ばれた時間も極端

レビュー総数は 113,281 件、そのうち好評が 96.55% で、Steam の評価ラベルは Overwhelmingly Positive(圧倒的に好評)。2013 年の作品でこの規模と比率が同時に成立しているのは珍しいが、この数字は上で見たような不満の不在を意味しない。ゲーム性を理解した層が残って書く偏りは常にある。

プレイ時間の中央値は約 28.1 時間だが、これはレビューを書いたプレイヤーのサンプル中央値であって、購入者全体の統計ではない。レビュアーの内訳は 2 時間や 3 時間で見切りを付けた層と、381 時間・526 時間を積んだ層が同居している。526 時間のレビュアーが書いた「理不尽に死んで二度とこんなクソゲーやるかって言って、1時間後にまた起動してる」という一行が、この分布の右端を説明している。取得時点のストア表示は ¥1,010 で、合わないと判断したときの損失は小さい価格帯だ。

積み上げ型のクラフトゲームとは別の棚にある

このゲームは見た目こそサンドボックス型のクラフトゲームに似ているが、設計思想は逆を向いている。Minecraft 系の作品は、拠点と装備が回を追って蓄積し、後半ほど死のコストが下がっていく。Don't Starve は蓄積そのものが賭け金で、失敗した瞬間に全額が没収される。2 時間で断念したレビュアーの「死んだらマップも作成物も台無しになり、積み上げてだんだん強くなったり出来ることが増えたりするのが好きな私には、残念ながら向いていませんでした。」という言葉は、相性の不一致を正確に言い当てている。94 時間の肯定的レビュアーですら「のんびりコツコツ採集や拠点建設がしたい人には向いていません。」と釘を刺しており、肯定側と否定側が同じ結論に達している珍しい論点だ。

同ジャンル内での座標も、否定的レビューのほうがはっきり示している。6 時間で見切ったレビュアーは「毛色は違いますが、同じ2Dサバイバル系ならRim WorldやOxygen not includedの方が10倍面白いと感じました。」と書く。RimWorld や Oxygen Not Included は複数キャラクターの管理とシステムの深掘りで長期運用を楽しませる設計であり、そちらを基準にすると本作は 41 時間のレビュアーが指摘した「典型的な「できることが多い」ではなく「やらなければいけないことが多い」タイプのサバイバルゲーム。」という評価に着地しやすい。自動化して手間から解放される方向に進化しない、というのがこの作品の設計上の制約だ。

なお本作はシングルプレイヤー専用で、マルチ対応の別タイトル Don't Starve Together と混同されやすい。15 時間のレビュアーは「ただ、今買うなら情報を入手しやすいトゥギャザーの方がいいんじゃないかと思う。」と述べている。攻略情報の探しやすさを重視するなら、読んでいる記事がどちらの話なのかを先に確認したほうがいい。

失うことを教材にできるかどうかが分かれ目

積み上げたものを一瞬で失う設計を、罰ではなく次の周回の入力として扱えるプレイヤーには、この作品は今も強く機能する。154 時間のレビュアーが「難易度を自由に変えられ、ヌルヌルにして遊んでも、劇ムズにしても、それぞれに楽しめるサバイバルゲームです。」と追記しているとおり、ワールド設定で厳しさを緩める余地も用意されている。

ただし、それを万能の救済と考えるのは落とし穴だ。9 時間で断念したレビュアーは、難易度を緩めても攻略情報を見ても MOD を入れても数日しか生き延びられなかった(改行を含む原文を連結すると「ワールド設定をかなりマイルドにしても攻略wikiを見ても便利modを導入してもせいぜい4日程度しか生き残れず」)と報告している。設定で下げられるのは世界の敵対度であって、必要な手順の多さと操作の癖ではない。快適に遊ぶには MOD 前提という声が否定側の複数のレビューから出ている点も、素の状態が今の水準では親切でないことを示す。

進捗が保存されることを前提に、少しずつ強くなる感覚を求めて買うと、ほぼ確実に裏切られる。逆に、毎回ゼロから始まる状況判断そのものを遊びとして扱え、思い通りに動かないインターフェースを世界の一部として飲み込めるなら、この価格で得られる密度は高い。判断材料は難易度そのものではなく、失った 10 時間を授業料と呼べるかどうかにある。

プレイヤーの声

非常に面白いゲームではありますが、 のんびりコツコツ採集や拠点建設がしたい人には向いていません。 死んでも復活する手段はいくつかありますが、基本的にはゲームオーバーとなり最初からやり直しです。 シビアなサバイバルゲームがやりたい方にはおすすめ。 ですが、明確なクリアがほしい方にはいまいちかも。 [spoiler]一応、あることをすることによって次のワールドに移動することはできますが、またそこで新しい生活することになるというだけです。[/spoiler] また、ゲーム内からアドベンチャーモードというものにチャレンジでき、そちらにはエンディングがありますが、半分別ゲーです。
▲ recommended·played 94h
とりあえずバニラのモードで1年生きることができたのでレビュー。 だいぶ苦しいゲームで、こういった時間制限がもりもりのサバクラは自分にあまり合わないということが知れた。 知識がつくまでは理不尽に死んで、その度に序盤の資材集めをするのは本当に面倒だけど、それだけに緊張感による面白さと、達成感はひとしお。 ただ、今買うなら情報を入手しやすいトゥギャザーの方がいいんじゃないかと思う。
▲ recommended·played 15h
ティム・バートン的な可愛らしいアートスタイルとは裏腹に難しすぎた。でも面白い。ただ、マウスカーソルが用意されていないのでWindowsのデフォルトのカーソルで操作しなくてはならず、せっかく良いアートスタイルなのに違和感が残る。あと、各キャラの能力にもっと大胆な個性があってもよかったのではないかと思う。
▲ recommended·played 21h

source: steam user reviews

スクリーンショット

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Don't Starve screenshot 3
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